新耳袋トークライブ101、のついでに映画をハシゴ。

 きのう――もはや既におとといになってますが、記事をアップしたあと一眠りし、夕方と言うにはちょっと早い時間には家を出て、新宿にて映画をハシゴしてきました。

 まずは新宿駅間近の新宿武蔵野館です。出る時間がギリギリだったため、開場直後に何とか駆け込みで鑑賞したのは、香港アクション映画界の雄ドニー・イェンが、『るろうに剣心』で日本での知名度を一気に高めた谷垣健治らとともに撮った、喧嘩上等ポリス・アクションスペシャルID 特殊身分』(彩プロ配給)

 率直に言えば、アクションでのストイックさと迫力という意味では現在ジャッキーやジェット以上のドニー・イェン、今回もアクションは凄い。総合格闘技のスタイルを流用した、泥臭くインパクトの強い喧嘩アクションを随所で繰り広げますが、そのアイディアは実に豊か。特に終盤、カースタントと同時進行のアクションから工事中の高速上でのガチンコ対決は必見です。ただ、正直ストーリーの組み立てはだいぶぎこちない。鑑賞後にプログラムを読んでみたら、実はかなりの苦労を経て完成にこぎ着けたようなので、致し方ないところではあるのでしょうが。ともあれ、重みのある肉体派アクションを欲しているなら観て間違いなし。

 1時間ほど買い物をしたりして時間を潰し、新宿ピカデリーにて鑑賞した本日2本目は、スマッシュ・ヒットとなったホラー『死霊館』に登場した人形の背景を描くアナベル 死霊館の人形』(Warner Bros.配給)

 こちらは『死霊館』の良さを受け継ぎ、ショッキング表現を抑えつつ雰囲気や間を巧く活かして恐怖を醸成する、渋みのあるホラー映画に仕上がっております。もっと激しい衝撃があってもいいように思いましたし、終盤の展開はちょっと素直すぎるようにも思うのですが、ホラーの定石をきっちり押さえた作品があることは大事です。だいたい、隣で観ていた若い女の子のグループのひとりが、途中で退席していたようなので、観るひとが観れば充分に怖い、と思われる。

 それにしても新宿ピカデリーはいい加減、動線の悪さを自覚して欲しい。数字の大きいスクリーンに向かおうとすると、空いていても5、6分は平然と要するのに、あれほどの人出を時間内に処理しようとすれば観客のほうにも悪影響が及ぶのは想像がつくでしょうに。上映終了後すぐに「早く退出して下さい」とアナウンスするような劇場は他にありませんし、他の階でも同じ頃合いに上映が終了したためにエスカレーターが大渋滞になる、なんてあまりにタイムテーブルの管理がなってない。あちらの方がひいきだから言っているわけでなく、この有様ではTOHOシネマズ新宿がオープンしたら一気に客を奪われてもおかしくないと思います。

 鑑賞後も、新耳袋ライブのスタートまでは2時間半ほど余っている。ならば、と前々から行ってみたかった店で、あえて行列に並んで食べてきました。実は、六本木でよく行く店の系列なので、味が解っているから安心して足を運んだんですが、店内の内装がまるで違っていて、ちょっと落ち着かなかった……ペア以上での来店を想定した座席の構成になっているので、ひとりで座っているとやや居たたまれないのです。とはいえ、店員のかたの接客態度はレベルが高く、食べ始めたら居心地の悪さは感じなかったので、今後はトークライブの前などの腹ごしらえに重宝するかも。……夜更けにこの界隈で普通に師に食事を摂ろうと思うと、けっこう店を探すのに苦労するのでねえ。

新耳袋101看板。 そしていよいよ今年最初の、そして大台突破後としても初となる新耳袋トークライブ101です。

 前回も触れたとおり、私は年間フリーパス購入権を獲得しているので、他の方よりも早めに入店出来ました。これが、想像していた以上に楽。他のフリーパス購入者しかおらず、むしろまだ開店準備中でさえある店内に入り、さっさと席を確保してしまうと、直前に延々うろつき回っていてものんびりしていられる。物販も、欲しいものはほぼ確実に押さえられます――もっともこの点は、物販を担当するかたの準備が終わっていない場合もありそうなので、なんとも言えないところですが。何にしても、ほぼ確実に“定位置”が押さえられる、というだけでだいぶん有り難い。ぶっちゃけ、Tシャツだお土産だ、といった特典がなくても、この点だけで毎年フリーパスを買いたくなるくらいです。

 今年最初のライブは、毎度お馴染みの新耳Gメン・田野辺キャップが色々と危ない話をしたあとで、メインゲストであるFROGMAN監督が登壇。木原浩勝氏と同じく松江市観光大使に着任していることが縁で、昨年“松江怪談”と銘打ったアニメを発表していますが、イベント中心で公開されているこの作品の特別上映と併せて、取材の裏話や、松江という街と怪談との関わりについて語って下さいました。

 このくだり、大変に面白かったのですが、想定外の脱線も連続したために、最初の休憩時間がぶっ飛ぶほどに盛り上がってしまい、第一部が終わったのは4時を回った頃合いでした。昨年末、「来年は怪談を徹底して語る」と誓い、諸般事情からいつも以上に取材が行き届いていたらしいのに、話す時間がない、というふだんとまるで逆の状況に。前回のイベントのあと、ハワイやタイへの遠征も実施していて、確かに充実を窺わせたのですが、無念のタイムアップ。

 次回は4月です。チケットは次の週末に発売されますが、私は年末までその点もほとんど気にする必要がありません。ああ、なんて気楽なんだ。

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