出方にもっとバラエティが欲しいのです。[レンタルDVD鑑賞日記その789]

 1月18日に、2022年6月リリースの『心霊闇動画66』を鑑賞。騒ぎすぎて家から出た酔っ払いの悪ふざけが招いた恐怖《祟りの木》、夜の車の中で談笑している際に想定外のものが現れる《鬼の山》、ある体験談と繋がっていく恐怖の記録《帰りたい》など、全6篇を収録。
 尾崎香仁演出体制になってから3本目です。独自の作風を確立した……というよりは、後退した感が否めない。先行する2巻では、インタビューのたびに顔を見せていた尾崎演出が、今回は巻末の《帰りたい》だけになり、概ねそれ以前と印象は似たり寄ったりになりました。まして、取り扱っている怪奇映像がほとんど、大雑把に括れば同じような現象なので尚更に。
 今回いちばん気になるのは、ドキュメンタリー部分が映像の怖さを膨らますには至っていない点です。演出自身が登場するからには力作と思われる《帰りたい》からして、背景となる出来事はちょっと興味深いので、何故あそこに現れたのか? というところまで突き詰められていないので、消化不良の印象が残ります。本当に、過程だけならいいのに、肝心の映像を見せたらどっちらけになっちゃうのは勘弁して欲しい。
 体制が変わって、ちょっと質が向上していくかな、という期待も多少はあったのですが、この分だとまた、ず~っと低レベル安定のまんまかも知れません。いまのところ、現演出にバトンタッチしてからは、個人的にどーしても受け付けられない《質問コーナー》が出て来ないことは評価出来る……お願いだからあれだけはもうやめて。

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