泊まり込みハシゴの締めくくりは、地獄のレッスンで。

 というわけで、ここからは21日。新宿で一夜を明かしたあとです。

 予報では今日も陽気は不安定だったはずが、幸い雨は降らず風も昨日よりはだいぶ穏やか。お陰で、昨日は封鎖されていた、ゴジラヘッドのあるテラスに出ることが出来ました。写真も撮ったんですが、モニター宿泊の条件に、写真等のアップは禁止、というのがあったので、ここには掲載しません。自分だけで楽しむ。まあ、ホテルの正式オープン以降には沢山出回るでしょうしー。

 朝食は新宿東宝ビルの1階にあるボンサルーテKABUKIにて。開業後は一般客も利用できるイタリアンレストランなのですが、ブッフェ形式の朝食には白米に味噌汁、焼き魚など和の朝食も揃っている。ピザとかの気分ではなかったので、ほぼ王道の日本の朝食で済ませました。

 食後、映画館に赴いて、午前中に鑑賞する作品のチケットを取ってから自分の部屋へ戻り、間に合う時間帯にチェックアウト。如何せん、色々あって私はちょっと疲れましたが、基本的にリラックスできる宿だと思います。料金とか、そもそもここで泊まるなら家に帰った方が早い、という事情も私にはありますけど、万一の場合は利用させてもらおう。

 そして、泊まり込みでの映画鑑賞、最後となる1本は、先週金曜日公開、名門音楽学校での狂気のレッスンの様子を描き、ハリウッドではかなりの低予算ながら賞レースを席巻、アカデミー3部門に輝いたセッション』(GAGA配給)

 高評価も納得の傑作でした。題材は音楽ですが、タッチはほとんどスリラーです。あまりに理不尽なシゴキによって自らも常軌を逸していく主人公の姿を、ビッグ・バンド・ジャズの圧倒的疾走感に乗せて描き出している。私は小編成やフュージョン以降のほうが好みなんですが、言い換えればリズム隊にいちばん惹かれるタイプなので、観ていてこんなに痺れ震える作品もちょっとない。そして、一連の出来事の先にあるクライマックスの興奮ときたら。音楽指導の方法としてこれはとうてい正解ではない(それは作中でも仄めかされてますし、似たような経験をした監督が自身は音楽から離れていることからも自明でしょう)けれど、ドラマとしては強烈にパワフル。作品を支配したJ・K・シモンズのオスカー獲得は鉄板だったのだ、と改めて頷けました。

 鑑賞後は、さすがにそろそろ落ち着きたくなってきたので、電車にて家に戻ってから昼食を摂りました。ホテルではいちおうふだん通りの生活をしてたんですが、やっぱり色々神経を使っていたようで、いまぼんやりしています。そろそろシャンとして、作業に戻らねば。

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