マット・デイモンの“火星ひとりぼっち”。

 今年、最も楽しみにしていた映画がいよいよ明日に封切りとなります。が、高い評価に後押しされて、公開前日である本日に各所で前夜祭と称した上映が行われました。ものすごーい楽しみにしていた1本だったので、現在懐がだいぶ寂しい状況ですが、このためにちょっとだけ余裕を作って、鑑賞して参りました。

 夕方に訪れたのはTOHOシネマズ新宿、鑑賞したのはアンディ・ウィアーによるSF小説を、リドリー・スコット監督、『キャビン』のドリュー・ゴダード脚本、マット・デイモン主演で映画化、ミッション途中で火星にひとり取り残された男が、残された僅かな資材と科学知識で生き延びようとする様を、陽性なテンポで描いたオデッセイ(字幕・3D・IMAX)』(20世紀フォックス配給)。これは是が非でもIMAXで観たい、と思っていたから新宿なのです。

 評判がすこぶるいいので期待も膨らんでましたが、本当に面白かった。『ゼロ・グラビティ』や『インターステラー』を思わせる内容ですが、シリアスでも暗さはなく、70年代ディスコ・チューンを中心にして彩られた物語はひたすらにアップテンポ。様々な、時として生臭いトラブルにも見舞われながら、しかし最後まで生きる望みは捨てずに挑み続ける。ハラハラしつつも、ユーモアに溢れたやり取りに終始歓喜に近い興奮が漲ってます。J・J・エイブラムスやジョス・ウェドンらと組んだ脚本家のそつのない話運びを、SF映画の名作を多く撮っているリドリー・スコットが完璧に活かしている。過程で幾つもの科学知識や、唐突なオタク知識が溢れてきたりしますが、それが解りづらさに繋がることもなく、たぶん誰でも楽しめるはず。SFとして非常にハードなのにひたすら明るくて楽しい、これは確かに大傑作。アカデミー賞獲って欲しいなー。

 余裕があればハシゴしたかったところですが、来週くらいまではどう頑張ってもあと2本がギリギリ、それなら作品も選ばねばならないので、本日は1本で我慢しました。

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