ドニー・イェン祭りと6度目の大つけ麺博2015。

 観たい映画をひとつでも多く消化すべく、本日も朝からお出かけです――今月いっぱいは、目的地がほぼほぼ新宿になってしまうのは致し方ない。運動がてら自転車で出かけるわけですが、他のルートよりもダメージが大きいんですけど、まあだんだん慣れるだろう。

 本日の劇場は新宿武蔵野館、鑑賞したのは我らがドニー・イェン兄貴最新作、カンフーの達人ばかりを狙う連続殺人に、自らも頂点を求めて一線を超えてしまった男が挑む、渾身の現代カンフー・アクションカンフー・ジャングル』(GAGA+配給)

 殺人事件+カンフー、という趣向に『捜査官X』のようなものをちょっと期待してたんですが、そういう意味では物足りなかった。動機が単純なのはいいとしても、捜査陣が無能で行動に無駄が多すぎるのが気になります。ちゃんと現実的な手順は踏んでいるようでいて、実態を軽視している浅はかさは描写する必要があったか。また、恐らく“武術の世界で頂点に立つ”ということに取り憑かれた男の凄味と悲劇性を描くことが主題だろう、と思われるのですが、そこに説得力を持たせ、作品の中できっちりと描き出すことにはやや失敗している。理解は出来るんですが、それならもうちょっと補強すべきところがあったのではなかろーか。

 ただ、アクションの迫力は文句なし。ワイヤーも駆使してほどほどに超人的な面を見せながらも、基本的にはリアリティと派手さをうまく共存させている。泥臭くも激しいクライマックスのタイマンは、『スペシャルID』以上に燃えます。傑作ではありませんが、カンフー映画に対する愛と情熱はひしひしと感じられる1本。私としては納得。

 ちょこっとお買い物をしてから、今日も今日とて大つけ麺博へ。

山岸一雄一門の特製もりそば、山岸盛り。 今回は、目立って「これが食べたい」というものがないので、逆にチェックしていた店が多くなっている。とりあえず会場をうろついて、混み具合も含めて判断しよう、と思っていたのです、が。

「この1週間だけ仲直りしてます」

 という呼び込みの言葉に、思わず山岸一雄一門を選んでしまいました。……実のところ気にはなっていましたから。出店中止、とかいうことになってなくてよかった。心なしか店員の方の掛け声が全般にやけっぱちな印象でしたけど、まあそこはそれ。

 というわけで本日の昼食は山岸一雄一門の特製もりそばに、メンマ、チャーシュー、水餃子を加えた山岸盛りでいただきました。つけ麺のスープは、最近の傾向からすると薄めなんですが、それ故に味はしっかりしているけどさっぱりして食べやすい。トッピングの全部盛りを衝動的に注文してしまってから「食べきれるか?」とちょっと不安になったんですが、もとがこのくらいのボリュームだと程よく満腹になります。だいたい、今日は行き帰りでだいぶ消耗する予定なので、このくらいでちょうどいい。強いて言うなら、これぞ、というインパクトに欠くのが、イベントにおいてはマイナスに働きそうですが、食事としては万人が安心して注文できる内容だと思う。……これを機に本当に仲直りしてくださいね。

 それにしても、私が訪れたとき、山岸一雄一門の方がテレビクルーの取材を受けている様子でしたが、あれはいったいどこの局だったんでしょう。ちょうどそのタイミングでスープ割りを貰いに行ってしまったので、後ろ姿ぐらい映ってそうな……。

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