第89回アカデミー賞受賞作一覧

 今年もリアルタイムで更新してました。ノミネート作品のときと同じ独自の並べ方でまとめなおしてお届けします。

 前評判通りに『ラ・ラ・ランド』旋風が吹き荒れた――と思ったらリアルタイムでとんでもない事件が起きていた。いったん『ラ・ラ・ランド』が作品賞受賞、と発表されたあとでまさかのトラブル発生により『ムーンライト』が本当の受賞作だった、という。何やってんのいったい、と思いましたけど、面白かったので個人的には問題ない。

 とは言い条、史上最若年での監督賞受賞をはじめ、6部門で賞に輝いた『ラ・ラ・ランド』が素晴らしかったのは確か。個人的には作品賞も獲って欲しかったんですけど、今年は社会的情勢も色々と絡んできたので、迫害されるマイノリティの物語である『ムーンライト』が獲るのも必定だったのでしょう。

 今回、個人的にいちばん嬉しかったのは、ケイシー・アフレックの受賞です。兄はベン・アフレックでどちらかと言えば日陰の印象、そのうえ自らが監督した『容疑者、ホアキン・フェニックス』の作り方が不興を買ったりしてネガティヴな話題も多かったものの、ここに来て兄に先んじて演技部門の賞を獲得した。受賞作『マンチェスター・バイ・ザ・シー』はオリジナル脚本部門を獲得した際、プレゼンターがプロデュース担当のマット・デイモンとベンだった、というドラマティックな要素もあったので、このあたりの展開がショーとしても面白かった。

 候補作はなるべく鑑賞するつもりですが、そんなわけで『ムーンライト』と『マンチェスター・バイ・ザ・シー』は特に楽しみになってきました。

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