鮮烈すぎる悪夢、からの大つけ麺博。

 ……よくよく考えると、大つけ麺博に行くのが主目的なら、わざわざ映画も併せて鑑賞する必要はないのですが、基本貧乏性ゆえ、どうせ行くならついでに、と考えてしまう。しかも、通常のロードショー作品だとうまくスケジュールが噛み合わないので、思案した結果、前日まで気にも留めていなかった企画上映を選んでしまった。

 とはいえ、もちろん選んだからには興味がある企画だったのです。今年、『ツイン・ピークス』の続篇を発表して話題を呼んだデヴィッド・リンチのデビュー50周年を記念して、代表作の特集上映が角川シネマ新宿にて行われていた。ちょうど私にとって都合のいい朝一番の上映作品が、前々から観てみたかった作品だったため、鑑賞することに。

 天気予報ほどすっきり晴れる様子もなく、気温もいまいち上がらないなか、しかしまあ大雨にはならんだろう、と判断して、今日もバイクにてお出かけ。いちばん使いやすい駐車場の最後のスペースに突っ込んで駆けつけた角川シネマ新宿にて鑑賞した作品は、デヴィッド・リンチのデビュー作にしてその異形の才能を映画界に轟かせた伝説のカルト映画、イレイザーヘッド』(東映洋画初公開時配給)

 方向性を確認してから鑑賞しに行ったんですが……想像以上の意味不明さ加減でした。冒頭から終わりまで、何が起きているのか解らない。ただ、そこに奇妙な芯が通っていて、クライマックスに至る感情的、心象的な伏線はきちんと張られているため、あの結末がしっかりと余韻を伴って響いてくるのには脱帽。忘れがたい悪夢を見たような、稀有な体験の出来る傑作です――あんまし安易に人に薦めていい映画ではないでしょうけど。

田代こうじ最強軍団のボタン海老の濃厚つけ麺、味付玉子トッピング。 鑑賞後は当然のように大久保公園まで赴いて、大つけ麺博です。

 今日もお目当ては特に決めていない。おとといテレビの企画で奮闘していた志奈そば田なかにしようかな、とも思ったのですが、麺に海鮮主体のスープだけ、というストイックなメニューの意欲は評価出来ても、自分で食うとなると、基本料金のなかでもーちょっと食材が欲しい、という気がしてしまい、辞めておきました。会場をぐるりと巡り、思案した結果、田代こうじ最強軍団をチョイス……ここはいま、六本木で期間限定の店舗を出しているんですが、いちおう今回のメニューは大つけ麺博2017限定、と銘打っているし、味にも興味が湧いたので。

 というわけで本日の献立はボタン海老の濃厚つけ麺、いつもの如く味玉のトッピングをつけていただきました。海老の風味の加わったスープ、というのが実は私はけっこう好き。多くの優れた弟子を輩出している一派のメニューだけあってものすごくまとまっている。濃厚だけどくどくなく、依然として胃の調子が万全とは言えない私にもちょうどいい。

 しかしこのメニューのいちばんのキモは、添えられた旨辛の揚げ玉だと思います。このお陰で、麺を啜るうえでも、スープ割りを注いでもらったあとでも、味にいいアクセントが加わり、くどさや飽きを感じさせない。もし実店舗で普通に注文できるメニューだったら、私は毎回これを頼むかも、というくらい、個人的にはストライクの味わいでした。

 帰りはちょっと遠まわりし、昔馴染みのお店に寄って軽いお買い物をしてから自宅へ。暑くなる、という予報は何処へやら、終始どんよりした陽気でヒヤヒヤしっぱなしでしたが、水滴を浴びることなく帰りつくことが出来たのは幸い……実は私のバイク、まだほとんど雨に降られてません。いや、バイク自体は別に雨を被ってもいいんですが、本人と荷物の防水が不安だらけなので、出来たら降られたくないのです。そのうち雨具とか揃え直さないとな〜。

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