……実はちょっと戦々恐々としていた。何故なら、昨年これの前編を観に行ったその日、家に帰ったあと、あまりのしんどさに病院に駆け込んで、そのまんま入院する羽目になったのです。たまたまそういう時期だった、というだけではありますが、観に行くのがちょっと怖い、となるのも致し方ない。
しかし朝も体調にこれといって問題はなく、陽気もいい。いちおう冷え込みを警戒し、少し厚着をしてバイクに跨がりましたが、むしろ暑くて気分が悪くなるくらいでした。駐輪場もいちばん使いやすいところが空いていて、余裕を持って現地入り。
というわけで、久々の新宿ピカデリーにて鑑賞してきました、大和和紀の伝説的な少女漫画を、初めて最後までアニメ化した『はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~』(Warner Bros.配給)。
前編もそんな感じでしたが、とにかくダイジェスト感が凄い。テレビシリーズをひととおりやったあとでまとめた、みたいな。制作が同じ日本アニメーションですから、打ち切りで完結できなかった1978年のテレビシリーズの雪辱、という意味合いもあるのでしょうけれど、もうちょっと綺麗に整えられなかったもんか。
しかし、そのぶんちゃんと、「ここが欲しい」という部分はほとんど拾っている。やたらと行動力豊かな紅緒の魅力であるとか、編集長の意外な色男っぷりとか、難しい立場に追いやられたがゆえの少尉の苦悩であるとか。何より、前述したテレビシリーズでは一切触れられなかったこの作品のクライマックス、劇的な大団円はしっかり尺を使って描いているので、満足感はある。原作を知らなくても、肝心なところは前後編で拾っているので、ダイジェスト感はあれど映画としてはまとまってます。
本篇上映後は、メインキャスト4名による舞台挨拶です。花村紅緒役の早見沙織、伊集院忍少尉役の宮野真守、青江冬星編集長役の櫻井孝宏、そしてラリサ役の坂本真綾が登壇。
いちばん最初に挨拶した早見沙織がうっかり最後に「おはようございます」を無理くり入れたせいでそのあとの面々がみんな挨拶の締めを「おはようございます」にしたり、随所でツッコミが入ったり、と終始和やかな雰囲気。
やはり出演者にとって感慨深いのは、初めて原作のラストまでアニメ化された記念すべき作品となった、という点らしい。そこに至るまでに描かれた少尉の繊細な優しさや、冬星の意外なほどのイケメンっぷり、そして観る側からすれば完全な悪役の立ち位置ながら、過酷な運命と戦い続け、やむない事情があったからこそあんな言動になっていたラリサのことなどをそれぞれ熱心に語っていました。上でも記しましたが、いい台詞はかなりしっかりと拾っているので、それぞれの言い回しにも気を遣っていたそうです。
今日、現場には来られなかった原作者・大和和紀からキャラクターのイメージに沿った花束が各声優に贈呈され、それを入れてのフォトセッションを挟んで、舞台挨拶は終了。
そのあとは当然のように大久保公園まで足を伸ばして、大つけ麺博にて昼食を摂ってきました。
今回選んだのは、つけ麺道 癒庵の山形・辛味噌つけ麺。今日は半熟玉子のトッピングも追加しました。ベースの味噌に辛味噌のダルマを載せて、辛味を調整しながらいただくスタイル……午前中に暑すぎる格好をしていたせいで若干胃が弱っていたのか、今日の私には特にチャーシューがくどかったんですが、全般に安定感のある作り。太めでツルツル、弾力豊かな麺は少なくてもなかなかの食べ応えがありますし、味噌ではありますが王道の魚介系に近い味わいがある。やっぱり大つけ麺博に参加してる店は基本的にハズレはないよね。
とはいえ胃は重たいので、食後はすぐにバイクを出して帰宅……無事に家に帰り着けました。この記事もちゃんと自宅で書いてます。体調からすれば、事故にでも遭わない限りは問題ないのは解ってるんですけど、それでもずーっとヒヤヒヤしていたのでした……。
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