どうやら真相を察知したらしいその直後に、ナルが昏倒した。手順に従ってひとがたを処分しながら、笠井が犯人ではないという自分の確信は間違いだったのか、と麻衣は暗澹とした気分になる。だが、病床にありながら、ナルは最後の絵解きを始めるのだった――
さすがに4回分、たっぷり費やしただけあって圧巻の謎解きです。オカルトの定番を鏤めながら、実は正統的なフーダニットの手順を踏んでいるあたり、ミステリ愛好家として痺れずにはいられません。アニメにしちゃ異様に動きがありませんが、その分作画は安定していますし、画面の工夫で見せているので概ね問題なし。
しかもこのストーリーの主題というのは、残念ながら未だに生々しさの伴うものです。会話中心ではありますが、その意味でも見応えがありました。漫画版だけでなく、原作小説も入手しやすい状態になってくれんかなあ。
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