『夢使い』第九話 闇に棲む少年

 この一週間、立て続けに常識を外れた事故が発生していた。キーワードは、事件の調査を依頼する匿名の手紙でも、事件の目撃者たちも口にする「龍を見た」という言葉。新たに発生した事故現場で、塔子は燃え上がる火が龍となるのを目撃する……

夢使い”は何でもありなのだと改めて悟りました……現実世界で、普通におもちゃと融合できるならほぼ万能ぢゃないですか。

 それはさておき、今回はアニメ・オリジナルの話の中でも屈指の出来です。初めて謎掛けがちゃんと謎になっているし、その枠を超えて物語が拡がっている。途中から別行動を取る燐子に同行する少女の役割が、実によく効いてます。

 ちゃんと締めくくられているとは言い難いのですが、その不気味な余韻がエピソード全体の雰囲気とも合っている……と捉えるのはちょっとマニアックな見方かも知れませんが、少なくとも首尾は一貫しています。塔子が世を愁い、“夢使い”となる経緯も仄めかされて、クライマックスへの予感を漂わせた一話。

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