マノエル・ド・オリヴェイラ監督逝去。

 遅くなりましたが私としては触れずにおけないので。現役最高齢であった映画監督マノエル・ド・オリヴェイラ監督が亡くなったそうです。106歳。脚光を浴びたのがかなり遅かった、ということもありましたが、晩年まで意欲的に撮影に臨んでいました。年輪を重ねたが故の深みと、そこにしばしば現れる瑞々しい茶目っ気、とでもいうべきものが魅力的で、私はこの方の作品の公開を常に待ちわびておりました。

 近年もオムニバスのなかの短篇を撮ったりしていたようですが、長篇としてはどうも『家族の灯り』が遺作となったようです。長年、日本での公開が実現しなかった『O Estranho Caso de Angelica』がどうやらこの夏に公開されるそうですが、更なる新作が望めないのが寂しい。年齢的に、この日が来るのがそう遠くないのは解っていたのですが……。

 ご冥福を心よりお祈りいたします。

 ……しかし、調べてみると上記の『〜Angelica』、配給会社がアルシネテランなんだが……このあいだ倒産しちゃったんだが。直近で公開される作品については宣伝を継続、とも記してあったように思いますが、夏公開のこれはどうするのだろう。私に限らずオリヴェイラ監督のファンは根強く存在するので、誰かが公開まで運んでくれそうな気はしますが。

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