御手洗潔と銀幕で会う。

 先週土曜日から1週間、TOHOシネマズはずっとシネマイレージデーです。ネットでも割引価格で購入出来るとなると、意識的に利用したくなってしまう。そんなわけで今日も映画館詣でです。

 訪れたのはTOHOシネマズ日本橋です。設備面で後進の劇場にやや後れを取っている感がありますが、しかしやっぱり私にとっては地の利があるので今年も拠点のように利用し続け、これが今年ここで観る20本目です。作品は、本格ミステリの鬼才・島田荘司の代表作“御手洗潔”シリーズの初映画化、福山市で起きた奇怪な事件の謎を、美貌で偏屈な名探偵が鮮やかに解き明かす探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』(東映配給)。最近、島田作品とはちょっと縁遠くなっていて原作は未読ですが、思い入れは強いので、少しでも成績に貢献したくて足を運んだ次第。

 既に地上波ドラマでいちどお披露目済の玉木宏による御手洗の雰囲気は抜群。ミステリとしてもかなりの濃度で堪能させてくれます……が、文庫で上下巻にまたがる大部の原作を100分程度に圧縮しているので、かなり綺麗に整理はしていますが、どうしてもダイジェストっぽさがつきまとう。考えれば解るにしても、話が急に飛ぶところも珍しくなく、どうもバタバタしている印象。ただ、地上波では再現しづらい舞台の広さと、ロマンのあるクライマックスを、CGを駆使してしっかり映像化しているのは好感が持てます。尺的にも2時間ドラマっぽさが拭いきれていない嫌味はあれど、ミステリの映像化としてはかなり優秀な部類に入ると思います。とにかく、御手洗像にファンとしての不満がないのが嬉しい。さすが原作者お墨付きだけのことはある。

 今日は雨がち、という予報があったため、朝、降っていないながらも自転車で出かけるのは少し躊躇われたのですが、まあ午前中なら大丈夫だろう、と意を決して自転車を漕いできたのです。劇場を出たときにはピーカンでした……むしろ暑くて、昼食のあとの帰り道、ヘトヘトになっておりました。そろそろ水分補給をこまめにしないといけない時期です。

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