第1期からずっと、これが見たかった。

TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」公式サイト
Season 2 2025年7月より放送決定

 先日放送された『その着せ替え人形は恋をする』18話は、待望の回でした。
 実は私、第1期の最終話にこれを持ってくるのでは、と予想してたのです。
 自己肯定感の低さと、自分の好きなものを拒絶されるかも知れない、という恐怖から、ずっとぼっちだった五条新菜が、喜多川海夢に頼まれてコスプレ衣装を製作したことがきっかけて、世界が開けていく。そのひとつの到達点、といえるのがこの文化祭におけるミスコンのエピソードです。
 身構えなくても理解してくれる人がいるということ、決してひとりですべてを背負う必要はないということ、裏方として主役を輝かせることの意義を改めて自覚すること、と、それまでのコスプレ衣装作りと、それを通して倦まれた人との関わりを経て、成長した新菜の姿が凜々しく、そしてそれに全力で応える海夢の格好良さ。原作でもいちばな痺れるこのくだりが動くのが、ほんとーに楽しみだったのです。
 間の取り方、編集の仕方も原作を尊重して緻密でしたし、いちばん気懸かりだったシャンパンコールのくだりは、アニメならでの動きを加えることで、このシーンの持つコミカルさと熱さをちゃんと両立させてる。この第2期は絵のクオリティがずーっと高めでしたが、その中でも気合が入っていて、本当に文句のない仕上がりでした。

 第2期も恐らくここで折り返しのはずですが、気になるのは、いったいどういう形でまとめていくのか、という点。
 このエピソードは原作では第8巻、全15巻ですから、折り返したことになる……が、オープニングの映像から推測すると、11巻の『棺』合わせのくだりまでは採り上げると思われます。実際、配分としてもそのくらいになる。
 でも、そうすると残り4巻分はどうするのか。
 ここからはクリスマスのエピソードを挟みつつ、14巻までほぼみっちりと『天命』という劇中作のコスプレに挑むことになる。そしてほとんどがエピローグみたいな15巻で完結となる。
 尺はまあまああるように見えます。しかしたぶん、映像にするとけっこうギュッと詰められそうなのです。もしアニメ化するとしたら、ここだけでもう1クール作るのは、ちょっと間延びしてしまう気がする。
 ……だから私はいま、少し期待してしまっている。
『天命』篇からエピローグまで、“劇場版”にしてしまうんではなかろうか、と。
 オープニングでは『棺』の衣裳までしか採り上げてない一方で、実はエンディングにはちゃんと『天命』のハニエルと思しい衣裳が登場しているので、たぶん何らかの形できちんと結末までアニメ化する、という意思は感じるのです。いい形であることを期待したい。

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