11月24日の彷徨の挙句、ようやく大つけ麺博の本題です。
長蛇の列が出来ている店舗もちょこっと気になったけれど、今日もお目当ては決まっている。さっさと列に着き注文、15分ほどで確保。
今年の大つけ麺博、私にとってのシメの1杯は、川越に拠点を構えるつけ麺ブームの火付け役・頑者のぶっ飛びつけめんです。トッピングはぶっ飛びチャーシューとシュウマイの2種類が用意されてましたが、商品写真ではチャーシューが見当たらなかったので、チャーシューに決めていました。
麺は、頑者の定番メニューと同様の極太ストレート麺。整えられた麺線を崩すのが忍びないので、とりあえず1本手繰って啜る。モチモチかつ弾力があり、奥のある優しい甘み。安定の美味しさ、
続いてつけ汁に漬して啜ります。説明を受けてないし、店頭のポスターとかにもこれといって説明がないので、貧しい舌で判断するしかないのですが、たぶん節などから摂った出汁に、魚粉を合わせている。そこへ、背脂を塊ではなく溶かして取り入れている気がします。そうでないと、この馴染みの味と底深いコクは出ない。背脂なら、ポスターに見える“背徳感”という文字も納得がいきます。実際、食べやすいしもの凄く美味しいけど、身体にはあんまり良くないものを摂ってる、という背徳感がある。
つけ汁のなかには細かく刻んだネギとナルト、そしてすっかり浸かった状態でチャーシューが潜んでました。もはや原形を留めないほど解れていますが、ちゃんと肉と脂の旨味を楽しませてくれます。実はこれだけでも足りた気はする。
しかし、トッピングしたぶっ飛びチャーシューが本当にブッ飛ぶ仕上がりでした。思いの他の厚手で、味付けもたぶん最小限、煮込みもそこまでしているイメージではない。けれど部位によっては箸で解れますし、噛んだときのムチムチとした歯応えと、シンプルな肉の旨味が素晴らしい。つけ汁にディップしてもボケることなく、むしろ出汁や魚介の風味を互いに引き立てあって調和している。
ある程度食べ進んだところで、小皿に盛られた辛味噌をつけ汁に溶いて味変します。ちょっとずつ溶いて調整するつもりでしたが、そこまで極端に辛くなるわけではないので、途中で一気に投入。掻き混ぜても、格別に辛くなるわけではなく、ピリッと味が引き締まる。美味しいながらも若干出てきた倦怠感が消え、また箸が進みます。
麺を堪能したら、ブースに戻り、提供口前のテーブルに置かれたポットでスープ割りを注ぐ。鰹節などから抽出した特製のスープ割りだそうです。もともとサラサラしているので飲みやすいほうだと思いますが、やっぱりスープ割りを投入すると違う。濃いめの魚介スープとして最後まで美味しくいただけます。後半に投入した辛味噌とも相俟って少しスパイシーで、身体が温まるような心地がするので、冬場にはいいかも。
食材からして飲み干すのはかなり身体に悪そうですが、まったく抗えず、スープも完飲。個人的には、頑者本来のつけ麺よりも、こっちの方が好みです。もちろんあちらも美味しいけれど、食べやすさと、ベースで用意された食材での変化の豊かさが、私にはしっくりくる。
これにて私の大つけ麺博2025は終了。出店数116に対し食べたのは10杯、と書くとだいぶ少ないですが、そもそも健啖家ではなく、新宿まで連日出かけるわけにもいかないことを思えば、充分楽しんだと思います。
どれがいちばんだったか、とかは記しませんが、店舗で出してくれるなら是非行きたい、というのも少なくありませんでした。この頑者のぶっ飛びつけめんも、出してくれるなら川越まで脚を運ぶ。




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