『ばけばけ』感想&うんちく日誌、その6。

ばけばけ
【NHK朝ドラ公式】連続テレビ小説「ばけばけ」。主演は髙石あかり。キャスト相関図・見逃し配信・あらすじ・放送予定など。小泉セツ&八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻がモデルの物語。明治の松江。怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描きます。【作】ふじ...

 八重垣神社の占い、案の定、史実通りになりました。後年、これが現実になった、という感覚があるからこそ残されたエピソードなので、やっぱりちゃんと描きますよね。
 とはいえこの時代、年頃の娘にはなかなか厳しい結果です。その後の小泉セツがどんな反応を取っていたか、まではたぶん資料は残ってなさそうですが、ドラマのトキに近い反応をしていても不思議ではない。まして、良縁があることが窮乏を脱する手段と捉えられる現状では焦るのが当然です。
 相変わらず微妙にとんちんかんな行動に走るお父様、だけどそのお陰で、重要人物のひとりである島根県知事が登場。松江出身で現地のイベントにも積極的に出演する佐野史郎の出番は早いほうがいい。そこだけはグッジョブです……こんな無謀を働いても不思議じゃないキャラだから割り振られたんだろうけれど。
 相変わらず生活は苦しいけれど、そこできっちり笑いを欠かさない。お父様もそうだし、「婿! 婿!」と気合を入れながら素振りしているお祖父様も微笑ましいし、追い打ちをかける織物工場の面々も悪意がないからこそ笑わされてしまう。
 しかし、そんな展開のなかにも、ちょっと気になる要素を織り込んでいる。先日の松江怪談談義10で、小泉凡氏の話から色々と確信を得てしまった私には納得がいくんですが、小泉セツ、八雲について調べずに楽しんでいる人には、ちょっとモヤッとした気分が残るのではなかろうか。それを抱えたまましばらくお楽しみください。私は頑張って書かない。うっかり書きそうだけど。

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