ザック・スナイダー復活。

 午前中は3ヶ月にいちどの定期診察のため池袋へ。ここに立ち寄るときは、ついでに西武屋上にてうどんを食べていくのも愉しみのひとつなんですが、西から順繰りに迫ってきた大雨のために断念。地下で売っている持ち帰り用の生麺とつゆを購入して、あしたに取っておくことにしました。

 ひと眠りし、朝は手をつけられなかった『Fit Boxing 2』のデイリーを済ませると、自室に戻りPCのモニターに臨む。ようやく、よーやく、このあいだから宿題になっていた作品を最後まで鑑賞しました。
 作品は、『ジャスティス・リーグ』の降板以降一線を退いていたザック・スナイダー監督久々の新作、ゾンビが蔓延し封鎖されたラスヴェガスに残された大金を狙い潜入した傭兵たちのドラマを、ユーモアと監督ならではのクオリティの高い映像で描きだしたアーミー・オブ・ザ・デッド』(Netflix配信)
 ……とりあえずもう、プロローグ部分が楽しくって仕方ないよね。感染源が放たれる序盤はともかく、やたら陽気な音楽のなかで描かれるラスヴェガスでの感染爆発の光景が、血みどろにして壮絶なのにとにかく笑えてしまう。半裸の男を襲撃するサンバのダンサーとか、ゾンビの群衆の中にわざわざ落下傘で降下しちゃう特殊部隊の顛末とか、スナイダー監督独特のヴィジュアル・センスとユーモアが余すところなく炸裂している。
 本篇も充分に面白い……のだけど、実のところ、ゾンビ映画の様式美を愛するひとほど評価は割れそう。『ドーン・オブ・ザ・デッド』ではゾンビを走らせて成功に導いた監督ですが、今回はちょっと独自ルールを足しすぎてる。それでユニークさや際立った個性を表現出来てはいるけれど、従来通りでも充分にドラマが作れることは第一人者のジョージ・A・ロメロが証明している。
 ドラマの展開やひねりに少々安易さがあるものの、きちんと惹きつける展開の工夫が豊富です。何より、スナイダー監督らしいヴィジュアルの仕上がりが秀逸。ゾンビ映画らしく血みどろで薄汚い、けれどヴィジュアルとしては完成されていて、映画としての佇まいが素晴らしい。
 正直、誰でも喜んでくれる類の作品ではないけれど、スナイダー監督のセンスが横溢した、復帰作としては申し分ない1本だと思う。

 ザック・スナイダーと言えばもうひとつ、新作として『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』がある。家族の不幸を契機に降板した監督に代わってジョス・ウェドンが就任したヴァージョンは、スナイダー監督の構想していた内容から隔たっていたらしい。ウェドン版が批評的・興行的に不首尾に終わったうえ、のちにジョス・ウェドンが製作中に行ったパワハラ的な言動が問題となったこともあり、ザック・スナイダーの構想に寄せたヴァージョンを期待する声が高まり、晴れてリリースされたのがこちら。
 内容が大幅に膨れあがり4時間を超える超大作になってしまったため、劇場公開には至りませんでしたが、配信とブルーレイでの日本リリースが決まった。ブルーレイは来月ですが、配信版はもう鑑賞が可能になっている。
 ……ブルーレイは特典を収録したヴァージョンが予約で売り切れてしまっている状況ゆえ、現時点では配信で観るしかない。しかし4時間超えはなかなか厳しい。今回のように割って観るにしても、配信のレンタルは基本、2日で期限が来てしまう。時間をうまく作らないとなあ……。

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