よく聞け、僕は目を開いてる。

 相変わらず、微妙に生活リズムに合わせにくい映画館のスケジュールに翻弄されてます。今週も、午前十時の映画祭11の平日回はやたらと時間が早い。このところ朝ドラをわりと律儀に観ているため、家を出るのが早過ぎるのも辛い……まあ実のところ、今期はある強烈な理由から録画もしてるので、あとからでも観られるんですが、しかし出来ればリアルタイムで、『あさいち』の受けまで見届けたい。結果、時間帯が少し遅めのきょう観に行くことにしました。
 急に冷え込んできた街中をひいこら自転車を漕いで赴いたTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今コマの午前十時の映画祭11上映作品は、デヴィッド・フィンチャー監督×ブラッド・ピット主演という『セブン』コンビの再結集作、映画界を騒然とさせたスタイリッシュなアナーキズムに満ちた怪作『ファイト・クラブ』(20世紀フォックス初公開時配給)
 前に映画館で観てから約20年10ヶ月ぶりです。このあたりからちゃんと記録が残っているので辿れます。まだ映画鑑賞漬けになる前に本篇を鑑賞したのはまさしく『セブン』のコンビによる作品だったから、でしたが、いい意味で期待を裏切られた異様な作品でした。冒頭から饒舌なナレーションとともに綴られる不穏で反社会的な展開、フィンチャー監督らしいやたらと凝った表現の数々。終始クレイジーな物語ですが、しかしちゃんと仕掛けがあって、いちど観た人間なら色々と納得する細工が多い。危険だけどもやけに説得力のある思想は確かにちょっと刺激が強すぎますが、それゆえにこの映画祭に選ばれるには相応しい作品だと思う……でも出来れば『セブン』を先に拾って欲しかったよ。

 鑑賞後は、日本橋ふくしま館 MIDETTEのイートインにて昼食。現在入っているお店は浜鶏ラーメン、なので今回もいつも通り浜鶏ラーメンを注文するつもりでいましたが、限定30食で味噌ラーメンを提供している、と書いてあったため、思わずそっちにしてしまった……美味しかったけど、浜鶏ラーメン自体も未練があったので、母の分も含めお土産を2食分買って帰りました。

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