ウェズリー・スナイプス版《ブレイド》コンプリート。[レンタルDVD鑑賞日記その708]

 さすがに今日は映画館に行くか、とあれこれ探ったのですが……けっきょくピンと来なかった。だったら大人しく、2作目まで一気に観たこいつを片付けるほうがいい、と判断し、『Fit Boxing 2』のデイリーメニューを済ませたあと、すぐさま鑑賞。

 というわけで本日鑑賞した作品は、ウェズリー・スナイプスがマーヴェルのヴァンパイアハンターに扮した3部作の完結篇、新たな仲間と共に吸血鬼の始祖に立ち向かう『ブレイド3(2004・アンレイテッド版)』(Warner Bros. Home Entertainment映像ソフト発売)。……そもそもの目的がデル・トロ監督でドニー・イェンがアクションを担当した2作目を観ることですから、3作目まで行く必要もなかったんですけど、ここまで来たら最後まで押さえてあげないと。
 スタイルは確立されているので安定感はあります、が、先行2作でも脚本を担当したデヴィッド・S・ゴイヤーが監督に就いたことで、アイディアは鏤められてるけど、映像としての作家性がだいぶ弱まってる印象。先行作の雰囲気やモチーフを援用しているので、ある程度の個性は出てますけど、あくまで援用しているだけ。故に、整ってはいるけれどインパクトがちょっと足りない。
 ストーリー的にも、先行2作でだいぶ派手にやってしまったあとなので、だいぶ苦しんだ感があります。罠により人間を手にかけたことで警察やFBIにも追われる立場になってしまう、とか、最後の敵として吸血鬼の始祖を用意したあたりのアイディアはいいんですが、組み合わせ方がいまいちうまく行かず、チグハグになってしまった感が。特に中盤以降、せっかく出した警察組織との絡みがほとんど意味を為してないのが残念。
 立体感のあるアクション表現や、細かに鏤められたギミックに見応えはありますが、設定の割に尻すぼみの印象は禁じ得ませんでした。見所は、格好良さは一貫しているブレイドと、その後のデップーを思わせるキャラをここで確立していたライアン・レイノルズ。

 ちなみに、この3作目でひとまず完結を迎えた《ブレイド》ですが、その後、映画化権がマーヴェルに戻り、いずれ《マーヴェル・シネマティック・ユニヴァース》の1篇としてリブートされる予定らしいです。ブレイド役が『ムーンライト』『グリーンブック』でオスカーに輝いたマハーシャラ・アリ、というところまでとりあえずは発表されてる……しかし、他のヒーローと異なり、“吸血鬼”というひとつの種と戦うブレイドを、どうやってMCUのなかに組み込むのやら。

コメント

  1. […] 原題:“Blade : Trinity” / 原作:マーヴ・ウォルフマン、ジーン・コラン / 監督&脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー /  […]

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