見せ場は孫の可愛さ、かも知れない。[レンタルDVD鑑賞日記その810]

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 4月12日に、2023年1月リリースの『心霊闇動画73』を鑑賞。後学のために研修の内容を撮影していたときに映り込んだ怪異《エステの研修》、勉強中に聴こえてきた独り言を辿った学生が体験した恐怖の記録《高校の自習室》、不可解な写真が撮影された公園を訪ね再現を試みた若者を不可解な出来事が襲う《心霊写真の現場》など、全6篇を収録。
 前巻とまとめて出荷されてきたのと、ちょうど時間のかかる手作業をしていたため、前巻と立て続けに鑑賞したのですが……中身が似たり寄ったりすぎて、どこまでが前巻でどこからが今巻なのか解らなくなりました。ある意味では安定している、とも言えますが、これはやっぱり、工夫が足りない、と言ったほうが相応しい気がします。
 ただ、ここしばらくの作品の例に漏れず、設定自体は面白いのです。《高校の自習室》での、それ自体がなかなかに怖い撮影の経緯や、その後の変化も併せて状況が常軌を逸している《心霊写真の現場》なんかは、もうちょっと掘り下げると怪奇ドキュメンタリーとしての奥行きが増したはず……そして、そういう欠点も前巻とほぼほぼ一緒なので、余計に続けて観ると区別がつかなくなるのです。
 そういう意味では、逆に目立っていたのが《九九》だったりする。九九の覚えが良くない孫を心配する祖母のため、九九の練習の様子を撮影する、というシチュエーションなんですが、この孫のまごつきっぷりに気を取られて、咄嗟に怪異に気づけないのです。映像自体は凡庸でも、この妙に間の抜けた感じが印象的で、前巻から通しても、妙に記憶に残るエピソードだったりする。

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