消えた母を、情報の奔流に探す。

 朝から悩まされたのは、“なにで移動するか”でした。なにせ、媒体によって予報が違う。テレビ番組では、雨は降るけれど東京では夕方頃から、とあり、日本気象協会のサイトではお昼くらいに降水確率が60%に達している。しかし、auのポータルや、私がiPhoneに入れている予報アプリでは終日曇り止まり……だいぶ悩んで、バイクにてお出かけ。気温の低さだけはだいたい予報が一致していたので、この時期としてはやや厚着。
 訪れたのはTOHOシネマズ錦糸町 オリナス、鑑賞したのは、全篇PCの画面だけで展開するシチュエーション・スリラーの続篇、今度はデジタル・ネイティヴ世代の大学生が、旅行に出て行ったきり行方をくらました母を捜すsearch/#サーチ2(字幕)』(Sony Pictures Entertainment配給)。当初はもうちょっと後でもいいかな、と思っていたのですが、このあいだ観るテレビ番組がなかったときに配信で前作を観直して「やっぱり面白れー」と実感、勢い新作も観たくなってしまって、ちょっと前倒しにした次第。
 ちなみに原題は“missing”で明白に続篇とは銘打っていなかったりする。が、原案と製作は前作の監督アニーシュ・チャガンティ、監督は前作で撮影・編集を担当したコンビで、序盤には『search/サーチ』と地続きの世界であることを示す描写もある。続篇と呼んでいい作品ですが、しかし前作を観てなくても、本篇のあとで前作を観ても問題なし。
 そして出来のほうは――最高でした。ぶっちゃけ、前作の出来がいいのでそこまで期待はしてなかったのですが、過程の面白さ、アイディアの豊かさでは前作を上回っている、とさえ言い切れる。
 デジタル・ネイティヴ世代が主人公だからこその機転の早さで、次々と様々な技術を活用し手懸かりを探していくのがスリリング。しかも今回、幾度も事態が一変するので、クライマックスまで目が離せないし気も抜けない。
 前作がそうだったように、伏線が緻密なのも素晴らしい。実は私、真相の半分まで見抜くことは出来てたんですが、それ以上のものが来てしまったのでもはやシャッポを脱ぐしかない。
 唯一、クライマックス手前の出来事が少し強引ではなかったか、という疑問を覚えましたが、それ以外は文句なし。間違いなく極上のサスペンスです。
 ただ、あまりに情報の動きが速く、画面の文字と音声の会話を同時に追わねばならないので、字幕を追うのが苦手な方は出来れば吹替の方がいい。そして、利用するサーヴィス、アプリが多岐に亘って、何をしているのか解らなくなることもありそうなので、PCやスマホにまったく接していない人にはキツいかも。

 錦糸町で映画鑑賞したあと、昼食に立ち寄るのはたいてい双麺というお店になってましたが、このところ立ち寄る機会も多くなっているので、もうちょっと開拓しておきたい。で、前夜に調べてみたところ、オリナスと車道を挟んだ向かいに1軒、私好みのお店があった。鑑賞後に立ち寄ってみると、ちょうど席に空きがあったのでそのまま入店――想像通り、とても私好みの味でした。今後も利用するのは確実。レポートはまた後日アップします。
 その後、ちょっとだけ歩いたところにあるアニメイト錦糸町店を初めて訪問。意外な場所に構えた小規模な店舗ですが、新刊や新譜を入手するにはむしろちょうど良さそう。
 不安だった天気も、だいぶ不穏な雲行きだったものの、最後まで降られることなく無事に帰宅。いい日だ……透析を始めるときに手元が狂って、右手の親指を軽く刺さなきゃ完璧だったのだが。

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