撮ってることに意義がある。[レンタルDVD鑑賞日記その816]

『ロックダウン(2021)』本篇映像より引用。
『ロックダウン(2021)』本篇映像より引用。

 きのう触れたとおりに、記事をアップした直後に鑑賞したのは2021年のダグ・リーマン監督作、コロナ禍の蔓延するなかで、関係の破綻しかかったカップルが思わぬかたちで宝石強奪を目論むクライムドラマロックダウン(2021)
 ダグ・リーマン監督がコロナ禍に思いついて急遽企画した作品、ということで、ロックダウンされたロンドンの雰囲気がほぼリアルタイムで記録されている、それだけで貴重、かつ意義のある作品。
 しかし作品の出来そのものは正直、微妙。偶然の経緯から宝石を強奪する計画に至るわけですが、そこまでの道筋がやたらダラダラと長い。ロックダウンによりほぼふたりだけの生活に、もともと軋んでいた関係が破綻に迫りつつあるカップルの空気感と、この頃の社会の雰囲気を丹念に織りこんでいて、これはこれで興味深いのですが、如何せんテンポが悪く、退屈してしまう。
 この作品の意義は、世界的な困難の中にあっても映画は撮れる、という気概を示したことにある。店舗としての営業が止まっているがゆえに天下のハロッズでの撮影が許可された、とか、ベン・スティラーやベン・キングズレーが、必要ではあるけれどけっこう小さな役に恐らくはリモートで出演している、というこの機会だからこその豪華さがあるのも見所。
 ただ、やっぱり世間的な評価はあんまし高くなく、だからなのか、日本では映像ソフトとして一般販売はされていない模様。タイトルにリンクしてあるように、日本ではAmazon、そして系列を考えると、もしかしたらU-NEXTあたりでは配信されてるかも知れません。気になる方はそれらか、DVDレンタルでご鑑賞ください。

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