爆笑問題withタイタンシネマライブ#72 at TOHOシネマズ日比谷。

 本日は2カ月にいちどのお楽しみ、タイタンシネマライブです。先月末から始めた在宅透析は、木曜日をお休みに設定して継続してますが、今週だけは木曜日も実施、きょう拘束時間を設けないかたちにしました。こういう融通が容易に利くのが何よりのメリット。
 ……ところで、チケットを買ってから気づきましたが、今回のスクリーン、旧日比谷スカラ座でした。TOHOシネマズ日比谷に吸収される際、一緒に改装されるかと思いきや、旧スカラ座・みゆき座のスクリーン内装は手をつけてなかったらしい。新設されたスクリーンはほかのTOHOシネマズと統一規格、しかもポスターやチラシの掲示が皆無なので正直面白みがないのですが、この旧スカラ座のスクリーンは横の照明が順番に消えていく演出も留めていて、ちょっとだけ遊び心を感じるのが嬉しい……ロビー部分はやっぱり素っ気なく改装されていて、面白みがないんですけど。
 少し早めに家を出て、2箇所ほど寄り道をして買い物を済ませてから劇場へ。いつものように東京ミッドタウン日比谷の4Fではなく、隣接する東京宝塚劇場ビルの地下だよ、と自分に言い聞かせながら移動。ちょうど、シャンテ地下1階にある日比谷しまね館に用事があったため、そこからは地上に出ることなく辿り着きました……何となく、ルート的には正解ではなかった気はしますが。
 今回は特に手間取るこのは何もなかったので、開場後すぐスクリーンへ。久々に穏やかな気分で開映を待つことが出来た。

 本篇前の特別映像はこのところ恒例のタイタンニュース、ウエストランドがYouTubeで配信している『ぶちラジ』が10周年になることを記念して、久々の公開収録を実施する、という報告……話には聞いたことはありますが、観たことはいちどもない。
 オープニングを挟んでから、本篇のトップバッターもウエストランドです。本日は特殊な香盤につき、タイタンではベテランになってきた彼らが久々にトップとなる珍しい構成。いつもの自虐ネタからひねって、刑務所を題材にした、意外にもまとまった漫才。このところ、単純な自虐から離れてきて、幅が広がってる気がします。2番手はダニエルズ。若手がやりがちなゾンビネタ。しかし、あさひの女装という鉄板の武器を存分に活かしていてとても彼ららしい。
 3番手にはキュウが登場。いっかいどこかで観た覚えのある、言い方絡みのネタ。独特の空気感がなかなかクセになるので、知ってても観てしまう。4番手は脳みそ夫。例によってファンタジーにただただダジャレを絡めていくお馴染みの作り。お馴染みとは言い条、ちゃんと毎回手を換え品を換えしているのはもっと評価してあげていいと思う……笑えるかは別として。
 5番手はXXCLUB。今回はなかなか危ないネタでした。たぶんシネマライブみたいに、ある程度閉じていないと出来ない内容。とりあえず彼らは、しばらく川崎に近づかない方がいいと思う。解ってやってただろ、川崎でもライブビューイングやってるって。
 ここで最初のゲストであるサイクロンZ登場。実は前にも出演予定はありましたが、直前で欠席となり、確か代役にアイデンティティーが登壇していた。手品師らしく、技の巧みさを見せながら、ちゃんと笑わせるネタとしても成立してる。ライブビューイングであることも逆手に取った言及がツボでした。
 続いては、ふたたびタイタンメンバーに戻り、まんじゅう大帝国。意味が解ると怖い話、ではなくて意味は解らなくて怖くない話……というフリをして、ある意味怖い、そして笑える巧みな作り。所期の、ひたすらにボケを上乗せしていくスタイルから、ボケツッコミを明確にする正統派に移行していましたが、そこから更に進化の兆候を見せている。個人的に、このふたりは今後も巧くなるのでは、と期待してます。
 続いては日本エレキテル連合。相変わらずキャラが立っていてシュール、しかしどんどん妙なリアリティと奇想が混在して、だんだん余人には到達し得ない領域に近づいてる気がします。この終盤の展開はまったく想像出来なかった。
 そしてここで登場するのは本日のスペシャルゲスト、神田伯山です。登場自体は2回目、昨年はエンディングトークのスペシャルゲストとしても登場してますが、いつもと違うのは、伯山のために40分も尺が用意されていることです。このイベントにせよテレビにせよ、伯山が講談をするときにはそれなりに尺を設けられる傾向にありますが、それでもだいたい半端なところで終わる――講談は続き物も多いので、途中で終わりがちなんですが、しかし物足りなさは禁じ得なかった。しかし40分あれば、かなりたっぷりと堪能出来る。
 演し物は慶安太平記の第14話。全19話の微妙な位置のエピソード。家光の時代に幕府転覆を目論んだ由井正雪が、政変を起こすために必要な資金を確保するため、いまで言えばアルビノの僧を抱き込んだ策を弄するくだりを圧巻の語りで聞かせます。ここで由井正雪が用いた策はすぐに察しがつきますが、過程の盛り上げ方、クライマックスの鬼気迫る表現が凄くてただただ惹き込まれる。このイベントの性質上、続きをここで語る可能性はたぶん皆無ですが、なんかの機会があれば続きを、出来たら全篇を聞いてみたい、と思いました……どうでもいいですが、クライマックスの舞台って、たしか今日あたり、猿が逃げこんでましたね。
 ここで何故かBOOMER & プリンプリン登場。直前のラジオで爆笑問題の太田が語っていたように、たぶん重すぎる構成を避けてクッションとして挿入したのでしょうが、お陰でいつも以上に緊張してすっかりグダグダに。それはそれで笑えるけれど本人たちはたぶん不本意でしょう。同乗せざるを得ない。
 そして大トリはお馴染み爆笑問題……しかしきょうは詳細は書きません。だって、翌日にフジテレビ系列で放映される『ラフ&ミュージック』で、尺はつづめつつ、ほぼおんなじネタをかけるみたいですから。私もなるべく忘れます。
 エンディングトークは今回、爆笑問題と神田伯山のみ登壇。どーしてもいつもと違う会場の雰囲気に困惑を示しながらも、相変わらず性格の悪さとしつこさを露呈するトークで、講談とはまた違う笑いを振りまいてくれました。とりあえず伯山は伊集院光に直接怒られるがいい。

 次回は10月8日。このところ毎回祈ってますが、次回こそもう少し、従来のスタイルに戻ったかたちで鑑賞出来ますように。あと、TOHOシネマズ日比谷のスクリーン12は思いのほか観やすかったので、もし可能ならまたここを使って欲しい。

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