新宿迷路

　まず昨晩のその後。

　例のイベントに参加する前には必ず映画を一本消化してくる、という自分内ルールに従って、日記をアップしたあと早めにお出かけ……のつもりが某スレッドから離れられずに予定より十分ほど遅れて出発。冒頭ちょっとだけ観られないかも、と覚悟していましたが、途中電車が安全確認のためしばらく停止するというハプニングを挟みつつも充分に余裕のある時間に到着。ちゃんと頭から尻尾まで鑑賞しました。

　作品は、誰もが知っているあの有名な旋律を生み出した大ヒット・ミュージカルを、作曲者であるアンドリュー・ロイド＝ウェバー製作のもとジョエル・シュマッカーが監督したロングラン作品『オペラ座の怪人』(GAGA-HUMAX・配給)。聴こえてくる評判は良好だったので心配はしてませんでしたが、約二時間半まったく飽きさせない贅沢な娯楽映画でした。中盤の、数人の台詞が交錯する歌曲など技巧的にもけっこう面白いことをしてたのね。心理的に説明不足、整理が不充分なところもありますが、そういうところを差し引いても面白かった――アカデミー賞無冠に終わったのがちょっと残念。毎度ながら詳しい感想は後日、この辺に。

　劇場は新宿歌舞伎町にある東亜興行チェーンのひとつ新宿アカデミー。シートが古いことと、立地上、特にこの時間帯は客層が悪いことにさえ目を瞑れば観るうえで格別不都合はない劇場です。但し――構造が意味もなく複雑なのが困る。入口は窓口を見て左手、階段を上がったところにもぎりの方がいて、そこから廊下が左右に続いている。劇場内へは通常、左に進んで突き当たり、右手にある階段を上がったところにある入口から入ります。そこまではいいのですが、訳が解らないのは洗面所の位置。もういちどもぎりのところまで戻って説明すると、廊下の左のほうへと進み、突き当たり右手に劇場への直截な入口があるのですが、洗面所への案内は突き当たり左手のほうへと向いている。それに従って進むと、また階段があって、上がりきると自動販売機に喫煙スペースがあり、そしてまた洗面所への案内がある。しかしすぐに上がっても見つからず、右往左往してやっと男子トイレの入口を発見します。……私はそれでいい、しかし女子トイレはどこだ？

　観賞後用を済ませたあと、そんなことで長居しても仕方ない（だいいち探してどうする）のでさっさと出て行きましたが、それにしてもなんであんな複雑な作りをしているのか。映画が終わったのは午前11時40分ぐらい、用を済ませて出て来たときには日付が変わって十分ほど過ぎていました。前に入ったのは昨年夏頃の『スパイダーマン２』先行レイトショーのときで、そのときも混乱した記憶がありますが……まあ、この構造はビル自体を立て直さない限りどうしようもないでしょう。個人的にはこの訳の解らない作り、嫌いではない。