『逆境無頼カイジ』Bet.11 狂宴

 開司、二度目の大きな“ギャンブル”が幕を開けた。集合場所となっちた地下駐車場には、かつて開司がエスポワールで救った石田と、コンビニで危うく開司を陥れようとした佐原の姿もある。やがて、挙手によって参加を表明した最初の十二名が連れて行かれた場所には――高所に渡された数本の鉄骨と、眼下に蝟集する観客たちが開司たちを待っていた……

 第二戦は、開司たち自身が駒にさせられる、という新たな展開。ただ、正直に言って“限定ジャンケン”のような駆け引きと、ルールの背後に潜む抜け道を探り当て貫いていく知的な快感に乏しいのが引っ掛かります。自分たちが駒にまで貶められ、命の駆け引きを強要される苦しみと悲しみ、その向こう側で生じる偽善と、開司の覚悟などなど、普通のアニメーションでは味わえない極限の迫力があるのは確かなのですが、如何せんゲームの内容がシンプルすぎるのがまずいのでしょう。もう少し仕掛けが用意できる構造であればなー。

 とは言え、前後を挟まれ絶体絶命となった開司がいかにこの苦境を乗り切るのかには興味が湧きます。

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