珍しく３本続けて邦画です。

　週末恒例の映画鑑賞は、きのう無事に予習が済んだので、躊躇なくアレを選択しました。……色々と懐が微妙なので、まだ１本分だけ無料鑑賞の権利が残っていたから、意地でもTOHOシネマズで観る必要があった、というのもあるんですが。場所も一昨日と同じ西新井。子供向け映画が封切りされたせいか親子連れの率が高い……と思っていたら、意外にも私のお目当てにもけっこう親子連れが多い。まあ、確かにかなりヒットしたドラマの続篇という位置づけなので、あり得る話ではあったんですが……

　と、微妙な言い回しになってしまう本日の作品は、東野圭吾が直木賞を得た、『探偵ガリレオ』シリーズ初の長篇である傑作を、同シリーズのドラマ化キャスト＆スタッフが再結集して映画化した『容疑者Ｘの献身』(東宝・配給)。予習をギリギリで済ませたことは昨日触れた通りですが、だからこそ断言できます、これは完璧。ドラマシリーズでの改変ぶりが納得できなかった人も、この映画版についてはシャッポを脱ぐはずです。ドラマシリーズの独自要素をちゃんと織り込みつつ、基本的なトリックや全体の流れを一切壊していない。省略の仕方も巧いし、舞台設定まできちんとそのままなので、その再現度に感動すら覚えます。中心人物たる石神が、原作の描写する像とは異なる堤真一が演じているのが気になっていましたが、むしろあれくらいの存在感と演技力がある人でなければ、終盤の連続する変化と重い感情は表現しきれなかったでしょう。ドラマから劇場版に発展した作品にありがちな浮ついたところもなく、単独の映画として観ても完成度は非常に高い。これは想像していた以上にいい１本でした。

　帰ったあとはいつも通り昼寝、なのですが今週から目覚ましを仕掛けてます。……我ながら、そこまで頑張って観る必要があるのか解りませんが。