『裏ホラー』一夜限りの上映会。

 日が暮れてから電車に乗って渋谷へお出かけしてきました。もとQ-AXシネマ、今年の夏から渋谷シアターTSUTAYAになった、ラブホテル街のど真ん中にある劇場にて開催された、『裏ホラー』一夜限りの上映会を鑑賞するためです。

 この『裏ホラー』というのは最初渋谷などの街頭スクリーンにて公開され、のちに公式サイトや動画サイトなどにアップする、という形で世に流れた、5分程度のショート作品オムニバス。ホラーに限らず、様々な意図で撮影されたものの、ショッキングな内容ゆえに本来の形で公表されることのなかった映像、という前提になってますが、まあ上記サイトで実物をご覧いただければ解る通り、すべてフィクションです。しかし意図は面白いし、イベントにて初めて解禁される3本というのに興味があったので、話のネタ程度のつもりで観に行ってきた次第。

 ……想像以上に、笑いました。

 まあ、実際笑える作品があったのですが、今回解禁ということになった新作について、プロデューサーの一瀬隆重氏がそれぞれの上映後に直接解説を加えてくれたのですが、これがおかしい。ちゃんと実話という前提で、それぞれ“なぜネットで配信されなかったのか?”という理由付けをしているのです。これが実にユニークで良かった。作品的にも、うち2本には三輪ひとみ嬢と清水崇監督が実名で出演して妙な生々しさを添えていますし、いちばん最後に上映された作品は、ややわざとらしいものの正統派のホラーに仕上がっている。

 更に上映終了後、既に公開されている作品に登場する“手を振る女”がスクリーン前に現れてお見送りしてくれる、というツボを弁えたサービスまであって、充分に愉しいイベントでした。この作品、今月21日にDVDにてリリースされるそうですが、先んじてイベントという形で鑑賞できて、けっこう儲けものだったかも。ホラーが苦手という人にはえぐい映像もありますし、ホラー好きでもユーモアを受け入れられないと辛い可能性があるので、どなた様にもお勧めできる代物ではありませんが、気になる方は発売を待ってご覧ください。ことネット未発表版の裏話がちゃんと収録されていたとしたら、ほんとーに笑えます。

 なお、“手を振る女”さんは劇場外にももうひとりいらっしゃいまして、カメラで撮ってきたのですが、映りは良くないし他の人が入っているし、あんまりお見せできる代物ではないのでアップはしません。劇場内ということで遠慮したんですが、スクリーン前で手を振っていた人のほうを撮っておけば良かった……あっちなら多少ボケていてもごまかしようがあったし。

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