東京アニメアワードフェスティバル・『鷹の爪7〜女王陛下のジョブーブ〜』ワールドプレミア上映、プラスもう1本。

 ……全力で気を取り直して、TOHOシネマズ日本橋こけら落としの日に鑑賞した作品と、イベントについての詳細を綴っておきます。

 最初に鑑賞したのは、上でも触れた通り、WebのFlashアニメから始まって、気づけばNHKで放送されるまでに至った人気シリーズ『秘密結社鷹の爪』の劇場版最新作、鷹の爪7〜女王陛下のジョブーブ〜』(DLE Inc.配給)です。舞台挨拶に先んじて、本篇の上映が行われました。

 今回の無料公開はタウンワークの奢り、ということになっているからなのか、実質的な主人公はタウンワークのマスコット、ジョブーブになり、テーマも“労働”となっていて、微妙に趣が違う――とはいえ基本はいつも通りの鷹の爪。豪華なゲストをうまい具合に転がして、笑わせつつも最後にはちょっとホロリとさせる手管も相変わらずです。尺は1時間足らずですが、これが無料なら間違いなくお得。

 上映終了後、監督・出演ほか多数担当のFROGMANに総統、吉田くん、レオナルド博士の着ぐるみといういつもの面子に、ゲスト出演した木の実ナナ、本田翼、そしてジョブーブが登壇。本篇同様の和やかなムードで進みました。

 今回は“7”を冠した作品、ということで、実は随所に“7”がちりばめてある。木の実ナナの起用は企画当初から考えていた、というのはまあ当然かも。本田翼は監督がファンだった、ということで念願の起用だったようですが、7に絡めるためか、彼女は作中、7役を演じている。ヒロインに子供、しまいには作中で重要なアイテムとなっている“ハンドドライヤー”の“声”まで担当していたそうな。会場が沸き、監督もその“演技”を賞賛するもので、生でお披露目までしてくれました。司会の方らも仰言ってましたが、こんな経験恐らく他に誰もするはずがないので、是非とも自慢にして欲しい。

 このシリーズのイベントでは恒例の、“鷹の爪”コールを会場全体で唱和して、舞台挨拶は終了。退場する際、段差を下りるのに難儀しているジョブーブを、木の実ナナが終始気づかっているのが妙におかしかった。

 それから1時間半後に鑑賞した2本目は、今年度アカデミー賞長篇アニメーション部門および主題歌部門の2冠に輝いた話題作、アンデルセンの童話をベースに、世界を凍てつかせる魔力に囚われた姉妹の冒険を描いたディズニー最新作アナと雪の女王(3D・字幕)』(Walt Disney Studios Japan配給)。火曜日に観た『パシフィック・リム』と同じスクリーン8にて、TCXとDOLBY ATMOSの規格を採用した、この劇場最高の環境で鑑賞してきました。

 まあそりゃオスカーも獲るわな、と納得の名品。娯楽映画の基本要素をほぼすべて網羅して、それでいてベタっぽさがなく、終始ワクワクを味わわせてくれる。音楽の完成度もさることながら、雪や氷の、本物と見紛うばかりの質感に圧倒されます。

 しかし正直なところ、私は『アナ〜』以上に、同時上映された短篇に度胆を抜かれました。何とミッキーの新作であり、2Dと3Dを組み合わせて、まるで現実とアニメーションが溶けあうような世界を作りだしている。TCXの、壁から壁までびっちりと埋めつくす巨大スクリーンが表現出来る疑似体験の感覚を、『アナ〜』以上に完璧なまでに活かしていました。TCXとDOLBY ATMOSは、それぞれ100円の追加料金を支払わねばならず、フリーパスでも500円の料金が発生するのですが、この1本を体感出来ただけでも、その価値は充分にありました。

 劇場のサービス体制には不平たらたらでしたが、観た作品自体は斯様に大満足。なので結果的にはいい気分で帰ることが出来たのですが……劇場のスタッフがもーちょっと頑張ってくれたら、それこそ夢見心地だったんでしょーね。

 明日からは三連休です。平日でさえこの始末ですから、オープン直後の休日はまだまだ混乱が予想される。訪問予定の方は、少し時間と気持ちに余裕をもっていたほうが無難かも。当初私は、せっかくフリーパスも発行したことだし、明日も来るつもりでいたんですが、次の月曜日くらいまで空けようかしら、と思案しております……どんなにお願いしたところで、このオペレーションの拙さが3日程度で解消されるとは考えにくいし、ってああ結局また繰り言になってる。

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