レンタルDVD鑑賞日記その476。

 今回はビデオパスにてレンタル。心霊スポットと言われる公衆トイレを撮影した映像に入り込んだ怪奇現象“憑いてきた”など7篇を収録。

 ……どーもこの発売元から出ている作品は不出来なものばっかりだなー。映像自体の出来の悪さもさることながら、その内容について精査する過程が一切ないのでやたらダラダラしてるし、ナレーションがさんざん煽るわりには中身がなかったり思慮が乏しかったりで苛々するし。撮影したひとに影響があったとかなかったとか、ナレーションだけで語られても信憑性が皆無なのだが。

 しかしこの作品、実のところいちばん気持ち悪いのは、最初に収録された“憑いてきた”にて、編集の中で注目させている、ダッシュボードに置きっ放しのカメラが捉えた怪奇現象より、ぜんぜん言及されてない、個室トイレの仕切りの上から2回ちらつく手のほうです。すごく好意的に解釈すれば、心霊スポット探検をしていた投稿者たちが悪戯でやった、という背景を言及し忘れた、というあたりでしょうが、もしわざと触れていないんだとしたら悪質。だって、霊障だ何だ、としかつめらしく語っているのなら、原因となっている現象に触れるのが誠意でしょうに。

 そして、何よりも問題なのは、これだけ本数を収めていて、動画については1本を除いてぜんぶ心霊スポットなどに潜入したくだりである、ということ。本当に投稿作品だったとしたらもっと厳選せえよ、と思いますし、フェイクだとしたら尚更、もっとシチュエーションの幅を広げろよ、と言いたくなる。“瓦礫の中から”で触れている廃墟の通称はオカルト好きなら聞いたことがあるものですし、“人身事故多発”で訪れる踏切に自殺志願者に向けたと思しき看板が立てられているあたり、場所自体は確かに曰くがありそうですが、だからって許されるわけではないぞ。それだったら変な加工なんかしないで、曰くの出所や実際の事件について詳細にレポートしてくれたほうが面白いしよっぽど怖いわ。

 こーいう類の映像ソフトを色々漁っているうちに、切り捨てたシリーズも多いですが、実はメーカーごと切り捨てたところもあったりします。ここも、メーカーごとごっそり切り捨てるべきなのかも知れませぬ。

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