レンタルDVD鑑賞日記その478。

 現時点では最新となる巻です。アイドルがファンから受け取ったプレゼントを開封する様子を撮影中に起きた怪現象“いちばんのファン”、若い夫婦が購入した自宅に現れた謎の影を追う表題作、第11巻で扱った、とある民家で起きた怪現象について更なる取材を試みた“天井裏の呪念 再取材編”など5篇を収録。

『ほん呪』スタッフが初期に携わったこのシリーズ、『ほん呪』スタッフが抜けたあとしばらくはクオリティの低下がヒドかったのですが、そのスタイルを堅実に踏襲、けっこう安定した仕上がりを保ってます。

 今回も突出した映像こそないものの、各映像に施した取材が不気味さを演出していていい感じ。また今巻は、いつになく霊能者が介入してきているのですが、その1人が外国人だったり、過去作品の映像の関係者だったり、と位置づけが変わっている。……まあ、どうしてあそこで外国人が出てくるのかが謎ではありますが。確かに、彼が登場するのは、海外で目撃例が多い“シャドーピープル”に関するエピソードですが、そういうものだからこそ日本の識者に頼るべき、という気もする。

 特筆すべきは、過去作品の再取材を含めていることでしょう。この手のドキュメンタリーでは「調査継続中」というフレーズがしばしば見られたりしますが、案外“その後”を見せる作品は少ない。最もうまくやっているのはもちろん『ほん呪』なんですが、オリジナルスタッフがほとんど離れた、と思われる今になって、彼らなりにシリーズを盛り上げる工夫をしているのが好感が持てます。肝心の現場での振る舞いが若干ヒドいんですが、それはそれで面白い、の範囲で留まってますし。行きすぎて『Not Found』みたいになるとちょっとマズいですが。

 出来自体は決して良くないのですけど、観ていてまだ純粋に楽しめるので、今後も鑑賞します。次の巻は来月リリース予定。

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