本日は2ヶ月にいちどのお楽しみ、爆笑問題withタイタンシネマライブ#49の開催日です。チケットは当然ながら確保済、行き先は新宿なので、イベント前に大つけ麺博に立ち寄って夕食を採るのも既定コース。しかし、このところ観たい映画を観逃しがちなので、どうせならついでに1本は観ておきたい、と思い、一昨日の来訪時に別途チケットを確保したうえで、夕方頃に現地入り。陽気が悪いので、今日はさすがに電車利用です。
劇場はシネマライブと同じTOHOシネマズ新宿、鑑賞したのは、NASAの宇宙開発に数学者として携わり、未だ色濃い黒人、そして女性に対する偏見をはねのけて、アメリカ初の有人宇宙飛行計画、更には月面着陸を成功に導いた女性達の実話を映画化したドラマ『ドリーム(2016)』(20世紀フォックス配給)。
単純に宇宙計画の紆余曲折を描いた作品、という程度の認識だったんですが、それ以上に差別との戦い、自らの権利や居場所を作り出すために戦った女性達の勇敢さこそ主題だった模様。当初は黒人女性の数学者たちが別部署に隔離され、ようやく有人宇宙飛行計画の現場に抜擢されたはいいが黒人女性が使えるトイレがないため毎日800mも行き来を余儀なくされる、なんて目に遭わされているところも描かれる。しかし、そういうトラブルを才能と努力で切り開く女性達の実に勇ましいこと。随所で事態が逆転するたびに痛快感を味わい、最後は一緒になって歓喜したくなる。観ていて非常に力づけられる映画です。ファレル・ウィリアムスが曲を書き下ろし、レイ・チャールズやマイルス・デイヴィスなど往時の大物の楽曲を惜しげもなく投入したサントラも秀逸。
鑑賞後、今日のメインイベントまではおよそ1時間。早足で大つけ麺博の会場へ。今日は予め候補を考えていて、幸いトップに考えていたお店があまり並ばずに済みそうだったため、迷いなくそちらをチョイス……まあ、映画を観ているあいだ、けっこうな雨降りだったようで、この陽気ではどこもそんなに混むはずがないんですけど。
選んだのは宮城のお店、らーめん くろくの仙台極旨濃厚味噌そば。お薦めされたトッピングは別にあったんですが、それだと私には濃くなりそうなので、いつもとあんまり変わらない燻製半熟玉子にしました。
想像より更に濃厚、そしてけっこうコクが強い。一口啜ってたじろぐぐらいパンチがあったんですが、それでいてそんなにもたれない。けっこうスルスルと入ります。ラーメンとしてはちょっと太めの麺ですが、それ故に麺の風味が落ちることなく、しかしいい具合に味噌の風味も巻き込んでくる。モヤシや九条ねぎが味噌の濃さを更にマイルドにしてくれるので、塩分量の都合から基本スープはぜんぶ飲まないようにしている私が思わずほとんど飲み干してしまうくらいでした……たぶん普通のサイズだったらさすがに残したと思いますが。今回も美味しかった。
急ぎ映画館に戻り、いよいよ本番、爆笑問題withタイタンシネマライブ#49です。瞬間メタルによる“男のショートフィルム”の上映を挟んで本篇へ。
しかし今日、全般にネタの尺がいつもより短い。完全に空振りだった脳みそ夫はともかく、他の面々は短いが故に切れ味はあったんですが、なーんとなく物足りない印象。ゲストのトップリードのネタは強烈でしたし、いつも以上にマニアックな日本エレキテル連合も面白かったんですけど。
ただ今日は致し方ない。いつもより早めに登壇した爆笑問題の時事ネタが済んで、大トリを飾ったのは立川梅春ことビートたけしです。前回は“人情八百屋”をアレンジした噺をかけたところ、お笑いのライブなのに笑いが少なかったのを悔やんでいたとかで、枕で下ネタ時事ネタ暴露話、と大盤振る舞いで笑いを取りまくる。それでも最後にはちゃんと落語にまとめていきます。“三方一両損”というこれも古典を、今回はちゃんと笑いもちりばめてしっかりと決めてくれました――終わるなり「イタタタ」と足をさすってましたけど。
上演後のトークも今日はいつもより時間を取ってたっぷりと聞かせてくれました。舞台裏で挨拶に来た友近を何故かゆりありくのゆりあと勘違いして頓珍漢なやり取りをしていた、とか初対面の若手相手に思わず俯いてしまったり、とか、テレビでは伝わりにくい師匠のお茶目さも見られて、最後まで楽しかった。
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