前田高地の戦い。

 新耳袋トークライブはだいたい開催翌週土曜日に次回のチケットが発売される、という流れが出来ている。それ故、今日の午前中は開けざるを得なかった。『ブラタモリ』をリアルタイムで観たいあまりに、土曜夜にはなるべく家にいるようにしているのですが、幸いに今日は番組改編期ということもあってかお休み。これ幸いと、夕方から出かけてきました。チケットは予め確保してありましたけど。

 向かったのはいつものTOHOシネマズ日本橋、鑑賞したのはメル・ギブソン久々の監督作、凄惨な戦場において武器を持つことを拒み衛生兵として着任、単独で75人もの仲間を救出した人物の実話を映画化したハクソー・リッジ(字幕・TCX)』(kino films配給)

プライベート・ライアン』を超える、と言われた戦闘シーンが見せ場ではありますが、しかし主人公デズモンド・ドスの戦いは、志願して兵役に就いたときに第1幕が始まっている。信仰と自らの経験ゆえに頑なに武器を持つことを拒んだがゆえの困難があり、それを乗り越えていよいよ運命の沖縄戦へと突入する。苛烈な戦闘の描写は慣れている私でも目を背けたくなるくらいでしたが、しかしそれが、あの悽愴な最前線に単身乗り込んで負傷兵を安全地帯に連れ戻し続けたデズモンドの信念の強さが浮き彫りになっている。若干ドラマとして出来すぎの部分があるのと、垣間見える日本の描写に若干不自然なところが引っかかるものの、これは許容範囲でしょう。文句なしに、戦争映画の新たな傑作の1本だと思います。

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