『エル・カザド』第14話　メイプルリーフ

　これは過去の物語。エリスが“教授”と暮らしていたころ。最初、エリスを“検体”と呼んでいた教授は、だが共同生活を送るうちに、彼女を特殊能力実験のための材料ではなく、ひとりの人間として捉え、絆を築きつつあった。だがそんな矢先にエリスは初めて能力を覚醒させる。教授は彼女をモルモットにするまいと、データを改竄して庇おうとするが……

　ヒロインふたりが腹を決めたところで、ようやく過去編、しかも微妙に寸止め。けれど背徳的な匂いが漂う感情表現がなかなかいい。メキシコを舞台にした映画をモチーフにしたにしてはいまいちスピード感と迫力に乏しい印象の濃かった本編ですが、今回の語り口には合っています。このためだけにカラーを温存した……とはちょっと考えがたいですし、もしそうだとしたらさすがにやりすぎだとは思うのですが。

　次回は現在に戻り、ナディ復帰。サブタイトルからして、そろそろ彼女が新しい行動に出るのでは、とちょっと期待してます。……ただ、もしかしたら録画だけして、ひとまず裏番組を観るかも知れんけど。