『それぞれの孤独のグルメ 第一話 荒川区町屋 海老チャーハンと海鮮春巻』

 待ちに待った、そして私にとっては、シリーズにハマって初めてのシリーズリアルタイム鑑賞……旅先、しかも島根の地元にはネット局がないんですが、ホテルがケーブルテレビを利用しているのでしょう、中国地方各地のテレビ局が視聴できるようになっていて、見事、テレビ東京と同じ時間で観られました。ビバ。
 今回は毎回、違う主人公が登場する……という触れ込みでしたが、ただ初回に関しては、ベースはあくまでいつもの、井之頭五郎のひとり食事をナレーション付きで見せるスタイル。ただし、今回はそれと平行して、五郎さんが訪れる店の主人の行動を本人のモノローグ付きで描写している。
 だから、これまではあんまり頓着していなかった、五郎さんが店の人にどう思われているか、というのを垣間見せているのがこの新シリーズの面白さでしょう。
 序盤、通常シリーズならば、五郎さんとそれぞれにキャラクターの異なる取引先や関係者とのやり取りを描くところへ、今回の主人公の日常を一部切り取って見せる。今回の場合、五郎さんが訪ねるお店の主人なので、仕事には真面目だけど気ままな五郎さんの振る舞いと、年齢に似合わぬ食べっぷりの良さを、劇中人物の目線で見つめる。
 第1回のゲスト主人公を演じるのは、爆笑問題の太田光。頑固な職人風の人柄を顔で演じつつ、芸人らしい戯けた雰囲気も出てます。本当に、下町の飲食店を営む親父、という佇まい。
 この新シリーズの魅力は、もしかしたら主人の最後に登場するシーンに凝縮されてるのかも知れません。あのくだりで、五郎さんの人柄だけでなく、シリーズとしての奥行きが増した気がします。
 次回に向けて、ちょっとしたお遊びを仕掛けつつ、第一話は終了。ひとつ残念なのは、通常シリーズでは恒例だった《ふらっとQUSUMI》のコーナーがないこと。舞台となったお店の、本物のご主人がどんな感じなのか、観てみたかった気はする……一方で、本物と俳優を立て続けに見せてしまうあのコーナーがプレッシャーにもなり得るので、なくても仕方がないのかも。太田さんとイメージ重ねられるの、イヤかも知れないし。

テレビ東京開局60周年連続ドラマ 孤独のグルメ特別編 ドラマ24「それぞれの孤独のグルメ」 | テレ東・BSテレ東 7ch(公式)
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