演出がスタッフに責任押しつけないで。[レンタルDVD鑑賞日記その934]

心霊曼邪羅25(Amazon.co.jp商品ページにリンク)

 2月26日に、20220年7月リリースの『心霊曼邪羅25』を鑑賞。恋愛経験のない男性が初めてのデート体験で遭遇した怪異《レンタル彼女》、深夜に奇妙な鳴き声がする、という場所に赴いた男性を襲った恐怖《排水口の違怨》、他社が除霊を頼まれ、調査に赴いたものの、騒動に発展してお蔵入りとなった映像を巡る長篇《置き移り》前後編など、全7篇を収録。
 今回は緩やかに繋がりあうエピソードがあり、とてもまとまった印象です。相変わらず変なモノが見えた途端にレンズが動く、というのが多いんですが、これや《心霊盂蘭盆》のシリーズよりは説得力がある。
 まあそもそも、騒動の原因になった映像についての再調査を依頼するのが、そんなに取材部分を詳細に行っているイメージのないこのシリーズ、という時点で長篇《置き移り》の説得力は下がっちゃうんですが、そのあたりを寛容に受け入れられれば、決して悪くない。それぞれは無関係なはずの投稿に関連性が生まれ、1巻で雰囲気を出していて、仕上がりとしては、私がいままでに鑑賞したこのシリーズの作品では最良、と言ってもいい。
 むしろ引っかかるのは、演出の言動です。
 長篇《置き移り》はそもそも他社の怪奇ドキュメンタリースタッフに、撮影した映像に絡むと思しい怪異を除霊して欲しい、という依頼から始まっており、このときに希望が叶えられなかった依頼人が、映像を託された本篇のスタッフに改めて除霊を依頼する。
 で、この最初の依頼人の取材を終えたあと、カメラも回している演出は、お祓いをスタッフの女性に託し、恐らくはその影響で、スタッフも怪異に見舞われてしまう。そしてこの事態が一段落したあと、演出がスタッフにかけた言葉は「3回目がないよう、気をつけていただいて……」。
 …………いやいやいやいや、気をつけるのはあんただろ。
 いちおう、関わった人物が災難に遭ってる映像なんだぞ。それをスタッフひとりに始末させた挙句に、自分の不手際を無視して相手を注意するとか、責任者の自覚がないのかあなたは。
 しかも、上で引用したように、“3回目がないように”と言っているくらいですから、実際、シリーズ旧作で同じスタッフが危うい目に遭っている。いちおう趣旨として、多少の危険はやむなし、というスタンスでいるのは構わないけど、なんの警戒もしてないのはスタッフのせいではなく、ちゃんと監督しないあなたのせいだろ。
 この辺の自覚の乏しさが出てこなければ、もうちょっと評価出来たんだけどなー……たとえフェイクだとしても、顔や名前を出して作品の一部となる以上、考えて振る舞ってください。ぷんぷん。

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