初訪問のソラノイロNIPPON、なのにいきなり限定メニュー。

 7月25日にいただいたラーメンのレポートです。

 ワクチン接種で大規模接種会場を訪れたのち、東京駅地下の東京ラーメンストリートへ……接種会場への直行バスの発着が丸の内側、東京ラーメンストリートは八重洲側で、まあまあな距離を歩かされますが、この日は基本安静にするよう指示されているので、軽い運動のつもりで。
 なんとなくお店の候補は考えてましたが、最終的な判断は混雑具合と、滞在時間の兼ね合いです――当初、別に予定はなかったんですが、朝、出かける間際に突如として用事が出来てしまい、13時前には帰っておきたい状況になったので、延々行列に並ぶ事態は避けたい。とはいえ味にはわりと保守的な私は、しっくり来るものと来ないものの差が大きいので、選択肢もかなり限られる。
 結果、もともと候補のひとつに考えていたソラノイロNIPPONが、ちょうど列も発生しておらず入りやすい状況だった。これ幸い、と飛び込みました。

 わりと濃厚なラーメンを提供する店が多い東京ラーメンストリートでもこのソラノイロNIPPONは毛色が違っている。メインは醤油ラーメンですが、売りとして、野菜を炊いたベジポタのラーメンに、完全菜食主義者に対応したヴィーガンラーメンも用意している、全方位対応のスタンス。そこまで野菜にこだわらない……というか、私はカリウムを摂取しすぎると駄目な身体なので、野菜を炊き込んだ料理はむしろ警戒しなきゃいけない。しかし、全般に胃腸にも優しそうなメニューでもあるので、その点では前々から気になっていた。
 ただし、今回注文したのは、そのあたりの定番メニューではありません。

ソラノイロNIPPONの汁なし担々麺。

 東京ラーメンストリートではこの夏、旨辛フェアというのを実施していて、各店舗で辛味のメニューを提供している。つじ田 味噌の章だけはもともとメニューにある辛味噌ラーメンをラインナップしてますが、ほかの店舗はみな限定メニューを用意している。私が注文したのはソラノイロNIPPONの限定メニューである、汁なし担々麺です。
 麺は太めの平打ち、具材は肉味噌に茹でた海老、ナッツに刻みネギと青梗菜。肉味噌の上には卵黄が乗っている。ここに担々麺の特徴である、ココナッツ風味のタレがかかっている。
 とりあえず辛味を堪能したくて、卵黄を崩さずにかき混ぜ……ようとしたのですが、無理でした。すぐに肉味噌から卵黄が滑り落ち、その拍子に割れてしまった。泣く泣く、のっけから丁寧にかき混ぜる。
 スープはないけど、ほぼほぼ担々麺。卵黄が混ざってしまったのでデフォルトの辛さが解りませんが、混ぜると辛さはほとんど気にならない。ちゃんとピリッと来るけど、刺激が尾を引かない。
 まぜ麺の王道で、麺はもちもちとして弾力がある。ここにナッツの歯応えと、青梗菜のほろ苦さがいいアクセントとなってます。これもまぜ麺ならでは、麺の分量はちょっと多めですが、胃弱気味の私でも負担を感じない程度で食べきれるボリュームも含め、バランスは非常にいい。
 ただし、ガッツリ食べたいひとには物足りないと思う。そして、バランスはいいけれど、あんまり突出したインパクトがない。いい意味でも悪い意味でも、味が想像を超えないので、美味しくない、なんて印象は持たない代わり、もういちど食べたいか? と問われると微妙。
 店員の方がガーリックチップの容器を置いていってくれたので、途中で追加して味変を試みましたが、印象は大きく変わりませんでした。ただ、そこから飽きを感じることもなかったので、適量なら最後まで箸を進める効果はありそう。強い変化を楽しみたいなら、思いっきり入れた方がいいかも知れない。
 突出したところはない、とは言い条、それゆえによほど担々麺の味が苦手、とか、まぜ麺のボリュームは辛い、というひとでもない限り、安心して楽しめるのは確か。たぶん、この旨辛フェアで提供されているメニューのなかでは、いちばん幅広い層に受け入れられるメニューでしょう。試してみたいけど辛すぎるのは怖い、という方にはお薦め。震えるくらいの刺激が欲しいなら、間違いなくこれじゃない。

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