きのう、映画のハシゴをやめる代わりに私が選んだのは、翌日また出かけることでした。
どのみち、今週中に1本は観ておきたかったのです。で、あれこれ調べていたら、いちばん観ておきたかった1本が今日の朝一番だけ、TOHOシネマズ上野の轟音シアターでかかっていることに気づいた。もう公開からちょっとたっていて、他のラージフォーマットでかかる見込みは薄そうだし、上映回数も減っていて、私が最も利用しやすいのはここだけ。だか、あえて昨日はハシゴを諦めて、2日連続のお出かけにしたわけです。
都合のいい時間、とはいえ朝9時開映なので、油断をすると遅刻してしまう。いつもよりちょい早起きするよう努め、何とか早めに起き出し朝食と身支度を済ませると、電車にてTOHOシネマズ上野へ。
鑑賞したのは、劇場版3部作の掉尾を飾るエピソード、天子様の世継ぎを産むために営まれる大奥の根本に根付く“あやかし”に薬売りがみたび戦いを挑む『劇場版 モノノ怪 蛇神(轟音上映)』(ツインエンジン×Giggly Box Co.,Ltd.配給)。
完結篇に相応しく、これまでの要素、出来事をちりばめつつ、より派手な立ち回りが描かれます。もう薬売りの立ち居振る舞いと、起きる“怪異”の映像表現が異次元すぎて、何が起きてるのか把握しきれませんが、趣向と色彩豊かな映像、独特のリズム感でやり取りされる言葉と音楽&効果音の積み重ねに、気づけば惹き込まれてしまう。今回、専用のスピーカーを追加で設置した“轟音シアター”で鑑賞しましたが、これは正解だったかも。
全2作は謎解きの部分にもう少し尺を割いていたのに比べると、薬売りが大奥の住人たちに信頼され、早々と受け入れられる本篇は、謎を紐解くくだりは割と簡単になっている。明かされるまでもうちょっと引っ張っていい気もしますが、これだけ環境が整っていたら、あんまり引き延ばすのも不自然かも。
そして伸ばした分、アクションに交えて描かれる背景が重い。大奥というシステムなら起きうる状況だし、そこに身を置く女たちの心象としても説得力があります。特殊だけれど、現代にも通じる“呪縛”わ摘出していて心に響きます。
個人的には納得の出来だったんですが、実は本篇にはある“サプライズ”があって、それが物議を醸した結果、企画とプロデュースを担当した人物が謝罪の上、プロデュース業からの引退を宣言する、という事態に繋がっている。
ただ、個人的には別に驚きでも何でもありませんでした。ネタばらしになるので細かいことは省きますが、この展開は、先行2作でのスタッフの証言から察しがつくのです。
でも一部の人が憤るのも理解出来ます。そういう意味で、判断として軽率だったのは事実だと思う。これから観る方は、これはフィクションで、作品はテーマに沿って組み立てられている、ということを肝に銘じることをお薦めします。
しかし個人的にはその“サプライズ”よりも、パンフレットにスタッフ一覧はじめ、欲しいデータが見当たらないことのほうが引っかかってたりする。
近頃はエンドロールをほぼそのまま記載することが増えていて、感想で主要スタッフを記載している者としてはすごーく助かってたんですけど、このエンドロールがないばかりか、そもそももっと普通にあるスタッフ一覧すらない。
公式サイトを確認したら、“特別”というページにエンドクレジットがそのまんま掲載されているので調べることはひとまず可能なんですが、公式サイトなんかいずれ契約が切れたら削除されてしまう。くだんの“サプライズ”もなんですが、こういうところにも垣間見える“気の利かなさ”自体がちょっと不愉快。引退を表明したプロデューサー、パンフレットでも“合成の誤謬”とか語っているけれど、そもそも作品を送り出す上で配慮が出来てないんじゃ語るに落ちる。
……とまあ、最後にちょっと苛ついてしまいましたが、映画としては面白かったし、興味深い作品でした。企画を押し進めたプロデューサーの撤退で、続篇には暗雲が生じた気はしますが、どなたかが頑張って継続してくれることを願いたい。
上映開始が朝早く、そして尺も1時間半に満たないので、終わって映画館を出てもお昼にはまだ早い。いったん家に帰り、一休みしてから、近所のコンビニで買ってきたものでお昼を済ませました。



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