現在、作業の追い込み中につき、映画鑑賞は「この日以外に観る機会がない!」というレベルのもの以外は先送りしております。
が、大つけ麺博には出かけるのです――だって、そういう意味ではこちらも限られた機会しかない。スムーズに行動すれば早く家に戻れますし、なにより、気分転換、軽い運動としても有効なので、あえてお出かけ。
幸いにここ数日は好天、きのうの鬼のような冷え込みもちょっと和らいだので、バイクにて行ってきました……この前も思ったけど、私が使っているルートはどうも日曜日の方が空いている。むしろ日曜に出かけるべきなんだろうか――まあ、本日のお目当ては25日から今日までしか出店してないので、どのみち出かけるしかなかったのです。
本日いただいたのは、有名店・すみれ津本店の姉妹店である、おいしい野菜を使ったみそらぁめんのお店すみれ(以上ぜんぶ店名)の特濃のどぐろつけ麺です。トッピングは今回、初めて全部盛りにしてやろうかな、とも思っていたのですが、トッピング用の特製チャーシューがいくつか既に品切れとなっていたようなので、私にとってはマストな半熟煮卵とあおさ海苔に絞りました。これでも私としてはトッピング多め。
パンフレットで見たときから気になっていた1杯です。今回の大つけ麺博は名前の割につけ麺が少なく、意識して探していたから、というのもありますが、スープにのどぐろの煮干しを用いている、というのに目を惹かれたのです。
提供されたあと、飲食エリアに移動し、撮影しているあいだに、表面にちょっと膜が張るほどスープは濃厚。極太麺を浸して啜ると、やっぱり濃厚。ただ、「これぞのどぐろ!」という風味を感じるほどではない。味わいとしては、よく仕込まれた魚介系スープのそれです。
しかし、ちょっと違うのは、濃厚だけどクドさがない。ひとくちのパンチは強烈ですし、食べ終わったあとで口許にあとがつくくらい濃厚ですが、余韻がとても澄んでいる。お陰で、箸がよく進む。
麺は極太で弾力もありますが、歯応えがちょうどいい。焙煎小麦を使っているそうで、ちょっと色味が褐色がかっており、ほんのりと香ばしさもありますが、本当にほんのり、なので個性として麺の存在を引き立てている。あちこちでこういう魚介系、極太麺のつけ麺を食べていますが、インパクトと食べやすさのバランスは最高水準だと思う。
具は、スープの中にはいまどき珍しいナルトが彩りのように1枚とネギが散らされ、麺にはたぶんローストポークが標準で添えられている。チャーシューをはじめからスープに入れておかないのは、濃厚なスープを提供する店ではわりとよくある配慮ですが、ここは特に正解だと思う。やや薄切りで、肉の風味を残しながらしっとりとして柔らかなこのチャーシューは、ず~っとスープに浸していたら味わいを損なう。麺を手繰る合間に、ちょんちょんとスープに浸けて食べるくらいでちょうどいい。
風変わりなのが、ひとつまみ程度の塩があらかじめ添えられていること――写真では器に隠れてますが、トレイの左上のくぼみにあります。ブースのどこかに、食べ方としてどこかのタイミングで加える、といった趣旨のことが書いてありましたが……ぼんやり眺めていてちゃんとは覚えてなかったので、だいぶ適当なところでスープにちょっとずつ溶かしてみたところ、けっこう味が締まる。大つけ麺博の難点として、味変のための調味料を取りに行きづらい、というのがあるのですが、こういう具合にあらかじめ添えてくれると助かります。
私自身がただの海苔好きであるがゆえに、用意されていれば必ず注文してしまうあおさ海苔のトッピング、今回は特に正解でした。これを加えることで、濃厚だけどスッキリしたスープの味わいに快い磯の風味が加わるのです。あえて麺を食べ終わるまで少し残しておいて、店頭にて特製鯛出汁のスープ割りを注ぐ前にスープに浸しておくと、ちょっと濃厚なおすましのような風味になる。お陰で、スープまで完全に飲みきってしまいました。
見た目はオーソドックスなつけ麺に近い、ですが繊細な工夫が食べやすさを演出している。個人的には、いままで食べた濃厚魚介系のつけ麺でもいちばん、と言っていいくらいの絶品でした。三重県にある実店舗にわざわざ行ってみたくなるほど。
なにせイベント出店なので、そこまで実店舗と一緒なのか、は不明ですが、ここは接客も非常に好感が持てました。どうやら、パンフレットに記載されている店舗ではなく、別のところでレギュラーメニューとして、1日100食限定ながら提供しているそうなので――真面目にいつか訪ねてみようかしら、と思ってます。なお下の地図も、パンフレット記載のものではなく、公式サイトで紹介している姉妹店のほうを貼りました。津本店も気になるけど、私が行くのはまずこっちよね。
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