レンタルDVD鑑賞日記その678。

 昨年12月リリースの『呪われた心霊動画XXX 傑作選4』を鑑賞。陽の沈んだ山中でライトもつけずに歩く登山者に遭遇した撮影者たちが更に驚くべき者を目撃する“ナイトハイカー”、鏡を映すと怪奇現象が起こるという噂の公衆トイレで検証に臨んだ女性たちのカメラに残った奇妙な動画“夕焼小焼”、オークションで落札したカメラに残っていた異様な動画“雨団地”など全7篇を収録。
 経緯に何らかの工夫がある映像パート、スタッフが露出しすぎないドキュメンタリーパート、展開の破綻のなさと衝撃の強さ――と、個人的には近年の怪奇ドキュメンタリーでいちばん信頼して観ていられるシリーズの傑作選4本目です……やっぱしペースは速すぎる気はしますが、これは割と全体のレベルが高いので、ベストとしてまとめてもあまり文句はない。
 とは言え、このスペックでもやっぱり、“まとめると似たような現象が集まってしまう”という怪奇ドキュメンタリーにありがちな難点が出てきてしまう。特に、カメラを振ったら足許に顔、のパターンは同じ巻に入れない方がいいと思うのですが、どうもこの傑作選は全体から絞り込むのではなく、いくつかの巻に限って選んでいるようで、避けられなかったのかも知れません。それでも観ていられるのは、シチュエーションの独創性と、ドキュメンタリーとしての面白さが確保されているからこそ。しかし何度観ても圧巻なのは、“0チャンネルの幻想”。真実であればもちろん凄まじく怖い、フェイクだと理解していても評価せざるを得ない設定の不気味さと怖さが秀逸。それが別のエピソードとリンクしているようにも思えるのに、あえて言及していないのも巧い。
 やっぱり、出来がある程度しっかりしてると、前にいちど観たものばかりの傑作選でも充分に楽しめる。みんなこうだと有り難いんだけどねえ。

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