そこへなにを探しに行くの?[レンタルDVD鑑賞日記その761]

 今年42月リリースの『呪いの黙示録 第五章』を鑑賞。YouTubeで流すための心霊スポット撮影中の出来事《達〇神社》、会社の同僚で出かけた旅行先での肝試しのさなかに起きた怪異《観○○公園》、テレビでも紹介された古い集落を訪ねた際に不気味なものを撮ってしまう《〇岩集落》、単純な心霊スポット撮影動画の背景を追ったスタッフが恐怖を体験する前後篇《心霊スポット凸》&《心霊スポット凹》の全5篇を収録。
 こういう恐怖映像は背景取材や検証があってこそ面白い、と考えている私ですが、その一方で、スタッフ側のキャラや主義主張を見せすぎるのもあんまし好まない。本篇を演出する寺内康太郎の作品は私の基準では評価が高いのですが、最近のスタッフの存在感の強さはあんまし好きではない。
 今回も長篇ネタ序盤のやり取りではちょっと嫌な予感がしたのですが、最終的には良い匙加減に治まっていたので安心しました。映像としては定番のシチュエーションながら、背景が異色で、辿っていくうちに闇が覗いてくる感じが実にいい。個人的に、関係者から利用されるような格好で怪奇スポットに赴かざるを得なくなったスタッフ達が記録した怪異は、正直久々にちょっと興奮しました。シンプルだけどおぞましくていい。
 ドキュメンタリー部分が最小限の単発ネタはなかなか。《観○○公園》は「たまたまそう見えただけでは?」という印象ですが、《達〇神社》《〇岩集落》はシチュエーション的にも展開的にもいい。特に《〇岩集落》は、現象自体はこの手のドキュメンタリーでしばしば見るものながら、お膳立てが巧いので非常に効いている。廃集落であんなもん観たら私もたぶん走って逃げる。
 2作目にして妙に存在感のあるAP真田が欠席したり、メンバーが揃ってるかと思えば主義主張で衝突するくだりを見せたり、としばしばスタッフの言動や人間関係でヤキモキさせられましたが、1作目から登場している島田というADが今回で卒業、ということらしい。旧作で何度か異動したいと口にしていた『呪われた心霊動画 XXX』に晴れて移るのではなく、いちファンに戻る、という考えだそうですが……その方がたぶん幸せです。皮肉でも何でもなく。

 ……ところで本篇ラストに、関係する人物が訪ねた心霊スポット一覧が提示されるんですが、そのなかに、私が普通に2、3回訪れたところがあった……あそこもそういう扱いかい。確かに怖い伝承はあるけども。

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