腹が立っても閉じこめちゃ駄目よ。[レンタルDVD鑑賞日記その774]

 12月3日に2021年10月リリースの『心霊闇動画58』を鑑賞。流星群を撮影するために出かけた山荘で遭遇した恐怖《隙間》、亡くなった叔父の残したキャンプ映像に不気味なものが映り込んだ《コーヒーを淹れる》、肝試しで廃倉庫に侵入した若者たちを襲う怪異を記録した《廃倉庫の怪》など、全6篇を収録。
 今回も《質問コーナー》はない。それだけで加点してしまうくらい、私はあのコーナーが好きではない……いや、ちゃんとした内容なら、興味深くなってもおかしくないんですけど、ここのスタッフの意識と覚悟では、違和感ばっかりが募って観ていられないのです。苛立ち、というよりももはや共感性羞恥。
 ……入ってないパートについての愚痴はさておき、今回も全体としてはやや低め水準ながらも安定している。ほとんどが見切れるタイプ、それも顔や目ばっかり、という異様な傾きがどーしても不自然さを印象づけてしまいますが、1ヶ月1巻ペースなら仕方ないのかも……とばかりは言い切れぬ。むしろこのペースでリリース出来てるなら、それだけの投稿が蓄積してるのでしょうし、そのなかには様々なパターンの映像があって然るべきなんですから、ハイペースであればこそテイストや怪異は多彩であっていい。その辺がどーしても不自然さが拭えない一因なのだろうな、と。
《コーヒーを淹れる》と《廃倉庫の怪》は取材で明かされる背後関係がちょっと凝っていて、怪談として少し面白くは観られますが、肝心の映像における出来事とのリンクが感じられず、効果を上げていないのが惜しい。インタビュー以外に、現地取材、撮影場所のデータであるなど、エピソード周りの情報で補強し、映像内容とうっすらでもリンクが見いだせれば説得力は増すのでしょうけれど、その辺が月イチというハイペースでのリリースの限界なのかも……やっぱり、もうちょっとペースを落として、丁寧に作ったほうがいいんじゃないかな~、と思えて仕方ないんだけど。

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