詳しいのか詳しくないのかどっちなんだい。[レンタルDVD鑑賞日記その853]

心霊闇動画86 [DVD]

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 5月20日に、2024年2月リリースの『心霊闇動画86』を鑑賞。休日の娯楽施設で水槽を撮影していたときに捉えてしまった不気味な代物《水槽》、投稿者が友人と出かけた旧邸で恐ろしいものを撮影してしまって以来の異変を追う《旧邸》、恋人の亡くなった祖母の家を訪ねた女性が奇妙な体験をする《祖母の家の神棚》など、全6篇を収録。
 毎度ながら怪奇映像の出来の薄さはまあ許容するとしても、気になるのは、投稿者がなんかアホになってること。“史跡”や“旧居”という単語が出て来なかったり、こういうドキュメンタリーが好き、と言いながら、応募する前に背景についてろくすっぽ調べてこないとか、インタビューの短い尺の中で話の辻褄が合わなくなる雑さとか。これと同時に届いた『心霊闇動画84』と比べたら、まだ映ったものとエピソードに関連性を見出しやすいですが、その話が出てくるまでの過程が不自然すぎるのです。
 なにより、今回もなんでか取材から数ヶ月以上、寝かせていたエピソードがあるのも不思議。そのくらいストックがありますよ、という余裕を示したいのかも知れませんが、だったら本数を絞って内容を濃くしろよ、とやっぱり言いたくなる。
 そういうこのシリーズの駄目さが凝縮しているのが巻末の《祖母の家の神棚》です。恋人とその家の不気味な状況を軸にしているのですが、どっちかというと、インタビュー映像の1年後に報告された後日談の状況がよっぽど変。投稿者の姉と、この時点では元恋人となった男性とがショッピングモールでばったり再会したときの話なのですが、成り行きがどー聞いても変。そこにタマタマイタ人物が何やら事情を知っていて忠告する、みたいな流れは受け入れるとしても、そこに至る成り行きがどうしても不自然。あんなによく解らないのだから、当事者ではない投稿者にだけインタビューをするのではなく、投稿映像に登場し、一連の経緯を体験した当事者である投稿者の姉にいちど話を聞けばいいのに。このシリーズは、映像としてつかえない部分を演出補が口頭で説明する、なんてこれまでも何度もやってるんですから、今回だって可能でしょうに。
 このスタッフは、果たして他の怪奇ドキュメンタリーの類を観たことがあるんでしょうか。それなりに有名なシリーズをちゃんと鑑賞したら、このクオリティじゃ恥ずかしくて出せないと思う。

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