今年も強行軍の松江旅行。

 一昨日、2ヶ月にいちどのお楽しみを断念したのは昨日のためです。

 毎年恒例、酒林堂八雲を鑑賞するため、松江に行っておりました。

 しかも今回は、これまでとは違う強行軍です。
 昨年は高速バスを用いて、日跨ぎで現地を訪れてすぐにとんぼ返り、というのを試しましたが、やはりあれは、車中でうまく眠れないと、心身への負担が大きい。そこで今年は、またやり方を変えてみました。
 イベント当日の早朝から電車に乗って、現地に向かうことにしたのです。
 こんなルートを選んだのは、ギリギリまで悩んでいたせいで、飛行機がだいぶ割高になってしまった、というのも一員です。また、何だかんだで時間的費用的負担は飛行機でもそこそこ大きくなるので、それならばいっそ、新幹線を利用したほうが、まだ気楽なのでは、と思ったのです。

 というわけで、朝7時半にはもう東京駅に着いていなければなりません――開場ギリギリに現地入りすればいいのなら、もう少し遅くてもいいのですが、さすがにちょこっとは観光もしたい。今回は1箇所、どーしても寄っておきたい場所があるので、その分余裕を設けた結果、14時に現地入り出来るスケジュールにしたわけです。
 最初の問題は、朝起きられるか、という点です。
 そんなに早起きする習慣がない、しかも普段は3時就寝の宵っぱりです。深夜ラジオはタイムフリーで再生すればいいので、私としてはかなり早めに就寝するつもりでいたものの、それでも不安は拭えない。前日、仮眠を取らなかったのも、すぐ眠れるよう疲れを蓄積する意図もあったのです……とは言い条、昨日は思いのほか疲れすぎたので、寝過ごすのが心配でした。
 杞憂でした。
 前夜はタイタンシネマライブを断念して普通に透析を実施。済ませて部屋に戻ると、透析中に放送されていたラジオをiTunesに登録、あと荷物の確認も軽くしたら、少しだけ作業をして横になりました。
 目覚ましより早く、目が覚めました。
 もともと私にはそういうところがあるのです。意気込むと想定より早く起きてしまう。なんなら、前夜に「6時までに起きろ、6時までに起きろ」と自らに念じておくと、その時間のちょっと前に目が覚める。絶対にうまく行くわけではないので、必ず目覚ましは複数回仕掛けるのですが、今日はそのすべてを追い抜きました。
 当初の心積もりでは、食べている時間はないだろう、と朝食はコンビニでたまごサンドでも買ってきて新幹線の中で済ませるはずが、普通にいつもの朝と同じものを食べて、それから出発。
 出るときにまごついてしまいましたが、それでも余裕たっぷりに到着。駅でいちおうトイレに入り、1本前の新幹線が出るのを待ったあと、入線してきた新幹線に乗車。指定席で確保しているので、さっさと着席しました。
 意外と大変なのがここからです。車輌は博多行き、私は岡山で乗り換えます。うっかり乗り過ごすと色々、終わります。しかしこちとら、不慣れな時間に起きている。長時間座りっぱなしは、当然のように眠くなる危険が強くなります。
 故に、乗り換え予定時刻の30分くらい前に、母が電話を鳴らしてくれることになりましたが、それでも油断は出来ない。座席は電源付きですが、ノートパソコンを広げると鬱陶しいので、主にiPhoneにてこれを書いたり、本を読んだりして覚醒を維持します。
 しかし、起きてりゃ起きてるで、微妙に各駅への到着時間がじわじわ遅れてきてるのが気になる。どうも先行車輌に不具合が生じたとかで、熱海で一時停車が起き、そのあとも先行車輌が全般に遅延気味である影響を受け続けるのです。
 新大阪あたりでもう半ば悟ってましたが、案の定でした。
 特急やくもへの乗り継ぎに失敗しました。
 そりゃそうだ。だって、乗り継ぎの猶予は10分くらいしかなかったんだもの。新幹線の到着が15分遅れたら、乗れるわけがない。
 ただ、これは運行上のトラブルなので、駅で代わりの席はある程度用意してくれている。私も無事に代わりの便と交換して貰えたのですが……発車は、1時間後。
 まあ、イベントには間に合う。しかしお腹は空く。もともと、松江に着いたら、最近は毎回立ち寄っているラーメン店に寄って、少し遅い昼食を摂るつもりでしたが、これはさすがに遅すぎる。
 結局、座席を確保し、乗り換え口を通過したところの駅そばで昼食を摂ることにしました。選択肢はなかったものの、けっこう美味しくて助かりました。ちょっと息抜き出来た。
 だらだらと時間を潰して、12時13分発の特急やくもで出発。とてもとても眠い。今回は滞在が短いので、ボストンバッグを肩から提げて出てきましたが、これはキャリーケースよりしんどい。疲れも手伝ったのか、想定以上に眠気がキツい。次は素直にキャリー使おう……。
 トラブルはまだ続く。松江駅手前の駅で特急やくもが停車したかと思ったら、この先の区間で竹が電線に接触したとかで、本来は出雲市まで繋がる便だったはずが、松江駅が終点になるという――それだけなら、そもそも松江駅で下車する私には影響はない。しかし、ここまでで既に、特急やくもは5分ほど遅れている。何がマズいって、あんまり遅くなると、松江駅から宿まで利用するつもりだったバスの便に間に合わないのです……そもそもこの便だって、最初の予定では利用せず、歩くつもりだったんだよ!
 ヒヤヒヤしてましたが、辛うじて時間前に到着。バスにも無事に間に合って、宿の最寄りのバス停を経て、無事にチェックイン。
 しかし休んでいる場合ではない。取り急ぎ部屋のトイレに入って生理現象を片付け、大荷物を部屋におろしたら、休む間もなくお出かけです。
 次の目的地は、松江市役所。もう何度も松江に来てますし、市役所の前は何度も通ってますが、確実に、入るのは初めてです。
 お目当ては、館内に展示された、朝ドラ『ばけばけ』に登場する天国長屋のセットです。期間限定なので、これだけは是が非でも生で拝みたかったのだ。今のところ、会期中に松江を訪れるタイミングは今回しかなさそうなので、イベントを除く唯一の行き先にここを選ぶのは必然でした。
 ぶっちゃけ、展示自体はこぢんまりとしているのですが、それでも天国長屋の入口と松野家内部、そして色々と伝説の生まれた井戸端がきちんと再現されていて、視聴者として感慨深い。更に、劇中で出てきたヘブンさんによる絵がたくさん展示してあるのも嬉しい。しかも、出演者のサインと、名物・おトキ初めてのスキップ映像を回し続けるモニター以外はぜんぶ撮影可なので、記念を残しやすい。ドラマのファンなら間違いなく訪れておくべきです。
 一通り満喫したあと、係員の方にお薦めされたので、市役所の展望テラスへ。宍道湖や複数の橋が望める、優良なフォトスポットです――が、正直、この日は風が強くて、ちょっと怖かった。
 それでもざっと撮影したら、1階に戻り、あとはイベント会場へ直行……のつもりでしたが、うっかり目にしてしまったのが、“スタンプラリー”という文字。
 デジタル胞子のスタンプラリーで、小泉八雲ゆかりの土地を巡り、現地からスタンプ帳にアクセスすると、スタンプがもらえる仕組みです。30箇所あり、すべてを訪ねると、抽選で宿泊券などがもらえる。
 景品にはそこまで興味はない。ただ、イベントの会場に直行すると、ちょっと早すぎるな、と思っていたところへ、会場までのルートからちょこっと寄り道をすれば、何カ所かスタンプがもらえるのに気づいてしまった。
 というわけで、スタンプラリーをこなしつつ移動したのですが――やっぱり、それなりに大変でした。
 そうでなくても松江は結構道が入り組んでいて、慣れないと迷いやすいのに、スタンプラリーのポイントは、意外とふだん通らないところにある。とりわけ、小泉八雲の松江におけるふたつ目の住居跡なんか、スタンプラリーで選ばれてなかったら、来そうもない場所にありました。行き止まりでその向こうは宍道湖だし、周囲は民家だし、石碑と立て看板しかない、とも言える……向こう側に広い川が見えて、波飛沫が見えるのは風情がありましたけど、本当に路地の奥なので、こういう場合でもない限り立ち寄らなかった。
 八雲が最初に宿泊した宿の跡地も、あえては入り込まない場所ですし、辿り着いたらその都度、引き換えさねばならないところばかり。これはこれで面白いけれど、地図を見たとき、簡単に行けそうだ、と思ったところぜんぶ巡ったうえでイベント会場に向かったら、開場予定時刻ギリギリでした……会場の準備が終わっていなかったため、開場自体が遅れたので、どのみち充分に間に合ったのですが、蒸し暑い中ダラダラと歩き回ったので、服はすっかり汗まみれでした。
 そうして、ようやく今回の旅の本題です――が、ここからは項目を分けて記します。まさか、会場に辿り着くまでを、ここまで長々と記すことになるとは思ってなかった……。

コメント

タイトルとURLをコピーしました