予定ではGWただいちどのハシゴ。

 これだけの連休なのだから駆使しないのは勿体ない。しばらく前から予定表を睨み続けていた結果、ひとつ極めてハシゴしやすいものを発見したので、夕方バイクで出発、一路お台場シネマメディアージュへ。

 毎回、日本映画テレビ技術協会準会員の会員証を初めて出すときはちょっと緊張しますが、いまのところサービスの内容を知らない係員に当たったことはなく、確実にその場で割り引いてもらってます。似たような人はけっこう来てるんだろうなー。私が確認してもらったスケジュールだと、終了後すぐさま次の作品の掛かっているスクリーンに移動しなければならないので、順序を逆にした方があいだに余裕が出来る、と言われたものの、あんまし遅く帰るのも何なので押し通す。どのみち休憩ゼロと言っても予告編が挟まっているので問題なし。

 まず一本目は、『パニック・ルーム』『フォーン・ブース』などで味のある脇役をこなす黒人俳優フォレスト・ウィテカーが監督、『ケイティ』などで活躍し米国では人気の高いアイドル女優ケイティ・ホームズ主演、大統領のひとり娘の青春を描いたロマンティック・コメディホワイト・プリンセス』(20世紀フォックス・配給)。本国で情報が出た頃からチェックしていたので、期間限定上映という待遇にどーもきな臭いものを感じつつも鑑賞してみました。プロットの練り込みが浅いのか矛盾や中途半端な描写が見られましたが、ファンタジー風味に、しかし基本的にはリアルに、特殊な立場の女の子が成長していくさまを描いた姿勢には気品があって好感を抱きました。何より、決して優れて美人というわけではないけれど、時折オーラを纏うケイティ・ホームズが役柄に見事に嵌ってます。傑作ではないけれど印象は極めていい作品、なので私含めて三人しか観客がいない、という状況はあんまりではないかと思う。詳しい感想は後日、ここいらに

 会場が明るくなると同時に、余韻に浸る間もなくスクリーンを出る。いちどゲートに戻って次の映画のチケットを切ってもらって、先程のスクリーンの隣にあたるほうへ。ちなみに、座席数も構成もまったく一緒だったので、席の番号も一緒だったり。場内が暗くなっていても移動に何ら支障なし。

 そうして観た二本目は――私のホームページを訪れて長い方なら、どうしてお前がそれを観るんだ、と首を捻るかも知れません。が、かなりの率で駄作だと予想していても、それを公明正大に訴えるためには観ておかなければならないわけで。はなから期待値を通常より遥かに低いところに設定して鑑賞したその作品は、『ボイス』『友引忌』のアン・ビョンギ監督最新作、コックリさん』(ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)・配給)。で、肝心の出来は、というと。

 ……………………あれだけ下げた期待値さえブッちぎる駄目っぷりでした。

 私自身が感じたことやツッコミどころをあげつらうよりも、通常ホラー映画と名乗る限り、そして場内に女性客がいる限りかなりの率で一度や二度聴こえてしかるべき悲鳴がいちども響かなかった、という事実を述べる方が早いでしょう。もう言語道断に駄目です。それでもどうにか評価できる発想はあるのですが、グダグダなストーリー展開がそれすらも破壊している。ていうかそもそもこの背景だと“コックリさん”という儀式自体が不要です。ほかの呪いや召喚儀式でも一緒じゃん。ていうかそうする必要自体なかっただろーが?!

 何はともあれ、詳しい感想は後日ここあたりに頑張ってなんとかアップするつもりですが……いったいどの辺まで突っ込んだらいいのやら。旧作の感想でも触れてますが、こんな監督が第一人者であるという韓国のホラー映画界がただただ気の毒でなりません。この作品にバジェットを費やすぐらいなら、若手の指導に精を出した方がよっぽど建設的だと思う……。

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