『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』第二話 まっすぐでゴー

 学美が転入直後に生徒会長に就任して一週間。しかし役員のいなかった生徒会室はカオスの極致にあって、一向に片づかないのだった。むつきが加わっても依然として進まなかった片づけは、芽生を巻き込んだことでようやく決着する。片づけのなかで出て来た不要品の一部を安価で売ったりして臨時の予算が出来ると、学美は更に生徒会室のリニューアルに着手する……

 先週はパスされたOPが初登場。……すまん、悪いがこれはあんまり評価できない。背景のセンスと試みは悪くないのですがスプレーでスタッフを壁や道路に書いていくというのは道義的にやや微妙ですし、この曲に合わせるとやたらトーンが不穏になってしまう。そして何より、使用されている楽曲に華がない。曲が悪いのではなく、アレンジが低調で歌い方にも思った以上に張りがないのがまずいのです。これは正直いけない。本編のアップテンポさをほとんど感じさせないのだから、顔として選択が間違いすぎてます。EDだったらまだ良かったのに。そして期せずして林原めぐみの衰えを感じてしまって、古いファンとしては落胆を禁じ得なかったり……いや違う、歌手として成長が感じられないんだ。岡崎律子の楽曲を昔と同じ感覚で歌っているだけなんですもの。そうでなくてもアレンジが詰まらないのだから尚更にいけない。

 とOPに対して毒を吐きまくる一方で、本編は先週と変わらずハイテンション、味のある彩色で描く微温的な日常の光景がいい感じです。停滞していた学園の空気が、学美の前向き思考に巻き込まれて一挙に好転していくさまが痛快。そして2話目にして早くもEDを伏せ、非常に思わせぶり、でも綺麗なところでエピソードを閉じる工夫もいい。

 もしかしたらこれ、素材は流行りの“萌え”アニメでも、目指すのはけっこう正統派の“学園もの”なのかも、という気がしてきました。私ゃけっこうそういうのが好きなので、予感してしまった以上はもう最後まで付き合うのみかも。

 ……でもOPとEDの空転ぶりはどうにかならんかなあ。実験性は評価できても、それが作品に馴染んでいないのでは話にならんと思うのですが。

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