『みなみけ〜おかわり〜』10杯目 花より団子のお年頃

 春が近づいてきた。千秋は、春香が連れてきたアツコ相手にツッコミの練習をしはじめるが、そこから思わぬ成り行きで、まだ咲いてもいないのに花見に行く羽目に。

 作画の質がーまだ下がっていくー止まらないー止まらないー!

 なんでここに来て突然第4巻のエピソードばっかり食いつぶしているのでしょう。しかも処理がどうしようもなく下手。猫の話なんかはいくらでも膨らませられるのに間の入れ方を間違ってぐちゃぐちゃにしていますし、続くツッコミ練習なんか、本当は夏奈とマキが会話している間も千秋とアツコも動いていないといけないのに、やたら制止しているし無視しているはずの夏奈の発言を待ってしまっているのでただただぎこちない。ていうか原作のオチを詰まらなくしてどうする。

 それ以上に、こいつらのしていることの不自然さはいったい何なのか。本気でつぼみしかないのに花見しようと考えること自体異様だし、もしどうしても花見がしたいと思うならせめて梅を出しなさい。この頭の悪さでは次回予告の蘊蓄の説得力が削られるぞ。そして花見で焼き肉という提案が無茶なら、なんで焼いて持って行こうとするのか、なんで買い出しと調理を別々にするのか、あまりの計画性のなさに呆れ果てます。……要するにスタッフのやっていることと一緒なんでしょうけど。

 そして久々に出て来たフユキという少年の、本当に空気を理解しない言動はいったい何がしたいのか。前回の登場よりはまだ作品の空気に馴染ませようと努力している形跡が窺えますが、そもそも他のキャラクターでさえうまく噛み合っていないのに、余計に追加していることでぎこちなさを拡張しているだけ。

 しかも最後で、本篇とまったく連携しないパートを追加しているのは何故なのでしょう。どうもシリーズ序盤で南家の雰囲気を壊している、と指摘されたことを受けて、少しでも和やかな部分を足そうと努力しているような気がするのですが、言動・反応がまだ不自然ですし、そもそも本筋とリンクしないので浮いてしまっているのは前回同様。千秋の表情は可愛かったのですが、あそこは喜ぶところではないでしょう。自分で買ってきて食べようとしたものを横取りされたんですから、代わりの品を出されたとしてもあそこまで喜ぶのは変。ちゃんと夏奈がフォローして、あとからやって来た春香も怒らないあたりは、『おかわり』では珍しくキャラクターを押さえた描写とは思いましたが、もう既に色々と手遅れ過ぎます。

みなみけ』としての駄目さは相変わらずで、話としても構成がぐちゃぐちゃで纏まりがなく、演出のテンポも台詞の整合性も悪い。恐ろしいことに30分間で私が笑ったのは、無印3巻の保坂妄想によるCMと、無印4巻のCMで夏奈がDVDを正式名称で言ったところだけでした……

 ……そういや留学の話ってどうなったんだ? シリーズ用の伏線を用意しておいて、次の回でまるまる無視という感覚もよく解りません。

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