『ラ・ワン』参加費1円試写会。

『ロボット』の大ヒットに後押しされ、本国インドでこの路線を踏襲して製作されたラ・ワン』(PARCO配給)も日本公開が決定しました。先日から広報活動も始まりましたが、どうやら予算を抑え、なるべく口コミで広めていきたい意図があるようで、コピーやポスターのデザインを公募するほか、今日をはじめ数日のあいだ、東京写真美術館ホールにて、参加費1円で試写会を実施する、という大胆な試みをしていました。『ロボット』が実に愉しかったですし、あからさまに便乗であっても、こういう作品が届くのは喜ばしいことなので、ひとまず参加して、面白いようなら口コミのお手伝いぐらい出来れば、と思い、参加してきました。

 ……映画の内容とは直接関わりのない不満は、既にTwitterのほうで垂れ流しましたので、ここでは控えます。映画そのものの出来映えについて触れると……『ロボット』と比べると、SFとして、物語としての骨格がかなり脆弱。登場人物の言動がいちいち成り行き任せで裏打ちが乏しく、新しい事態に推移する上で必要な動機作り、伏線の組み立ても非常に甘い。伏線でガチガチに固めろ、とは言いませんが、SFなんですからもう少し設定に気を遣って欲しかった。

 ただ、VFXの完成度は高いですし、アクションの見せ方、という意味では『ロボット』より重みがあっていい。『ロボット』に倣ったような、電車でのアクションがあるのですが、ここの趣向はむしろ『ロボット』よりスリリングで秀逸でした。

『ロボット』に比べると訴える層が少し狭くなってしまいますし、オススメするときにはちょっと注意が必要だと思いますが、充分に面白いと思います。ただ、宣伝の姿勢にどうも疑問を抱いてしまって、いまひとつ好意的になれませんでした。その場でFacebookの公式アカウントに“いいね!”すれば、前売り券がひとり1枚貰える、というキャンペーンもやっていて、そのつもりで準備していたのですが、利用せずに立ち去ってしまいました。

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