因果は巡るよ。

 いつもはプログラム切替直後の火曜日に観る習慣にしている午前十時の映画祭12、今週は時間割とか天気を考慮し、2日遅れの木曜日にしました。いっそ来週にすることも考えましたが、あんまり遅らせると、不測の事態で観逃しかねない。
 劇場はいつも通りTOHOシネマズ日本橋。もーちょっと時間に余裕があれば歩いて行くところですが今回もやや早め、しかも天気も少々微妙なので、電車を併用。
 鑑賞した今コマの作品は、フランシス・フォード・コッポラ監督が公開30周年を機にリマスターとともに再編集を実施、より自身と原作者マリオ・プーゾの構想に近づけたかたちでまとめ直した、第二次大戦前後から続く“ゴッドファーザー”マイケル・コルレオーネの物語に終止符を打つ『ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期〈4Kデジタルリマスター版〉』(Paramount Japan映像ソフト発売)。リリース当時、日本では映像ソフトがメインであり、映画館では限定的に公開されたので、この午前十時の映画祭12が実質、初の日本全国公開なんだそーです。
 なにせ先行する2作がとんでもないレベルの傑作ゆえ、そもそも続けるのも難しかったはず。本篇は、先行作の関係者をちりばめながら、随所で業、因果応報と思わせる描写を盛り込み、終焉の間近を感じさせる。手を切ろうにも切り離せない血と報復の繰り返し、旧作を超える凄まじい殺戮さえ挟んで、様々な思惑を孕んだ物語は予測不能に転がっていく。様々な思惑や裏切り、それらが劇中で演じられるオペラとともに入り乱れるクライマックスは圧巻です。
 オリジナル版は微妙な評価を受けていて、監督自身も出来に納得がいかなかったので、この新ヴァージョンを編集するに至ったそうですが、旧ヴァージョンを観ず本篇だけに接した印象では、伝説の締め括りに相応しい傑作でした。……何度か、BSやCS、映像ソフトなどで『PARTIII』を観る誘惑に駆られましたが、我慢して良かった。いちばんいい形で観られた気がします。

 鑑賞後は日本橋ふくしま館へ。イートインに老麺まるやが来ているときは、ほぼ迷わず脚を運んでしまいます。しかも大盛りで。注文してから、数が限られてるのに大盛りにしていいんだろうか、という不安を抱いたのですが、聞こえてくる注文の声にけっこう“大盛り”という単語が混ざっているので、特に問題はなさそうでした。

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