今日は渋谷で約14時間。

 夏場はやたらイベントが多く、映画も舞台挨拶だ先行上映だ、となにかと企画ものが多い。本日はそんななかでも気になっていたものが2つ重なっていました。確定したスケジュールとにらめっこすると、どうもギリギリでハシゴすることが出来そうな気がする――だいぶ無茶ですし、一方は今週いっぱい何かとイベント尽くしなので、別の日にしてもいいかな、とも思ったのですが、けっきょく参加してくることに。しかも、整理券確保のことを考慮した結果、朝からずーっと渋谷に滞在するのがいいような気がしてきたので、お目当てのイベントは18時以降にもかかわらず、朝から電車にて出かけました。

 まずは、時間潰しがてらに朝一番の回で、興味のあった作品を回収。TOHOシネマズ渋谷にて鑑賞したのは、関ジャニ∞がライヴの1コーナーで演じていたキャラクターをベースにしたヒーロー映画エイトレンジャー』(東宝配給)。……本当に気になっていたのです。関ジャニ∞は最近けっこー好きでしたし、もとがコントでも、粗筋から想像される物語が、近年のシリアス・タッチのアメコミ映画の流れを汲んでいるように感じたので。

 期待通り、現代的なヒーロー解釈と、関ジャニ∞ならではの笑いのセンス、そこに堤幸彦監督の小ネタをふんだんに組み込むテンポのいい演出とがうまく噛み合って、非常に愉しくも味わいのある作品になってます。ストーリーの仕掛け自体は単純すぎで設定もいささか安易なんですが、そのくらいの匙加減だから、ユーモアとのバランスがうまく保たれている。如何せん、同日公開された『ダークナイト ライジング』なんかと比較すればそりゃ見劣りはしますが、私はこれもけっこう評価します。

 ……そんなわけで、個人的には関ジャニ∞ファンでなくとも観て面白い作品だ、と思うんですが、当然ながらメインの客層はジャニーズファンなわけで、気づけば観客の大半は女性。正直、ちょっと居心地が悪かった……鑑賞後のトイレは非常に空いていて助かりましたけど。

 鑑賞後、本日最後に鑑賞する作品の整理券を確保するべく、ホラー系の殿堂と化しつつあるシアターN渋谷へ。時間的には先週よりも遅い時間に到着したと思うんですが、番号が先週より若かったのはこれ如何に。

 無事にチケットを確保すると、元来た道を引き返し、脇に逸れて、蕎麦屋にて昼食を摂ってから、近くのインターネットカフェへ。最近、休憩のためによく利用している系列店なのですが、今まで訪れた店舗の中で、ここがいちばん清潔で居心地が良かった。休祝日料金とはいえ他の店舗よりも高めなんですが、それも納得。

 休憩を取り、作業の傍ら、新作を優先するためにずーっと保留しっぱなしだった『裏切りのサーカス』の感想を仕上げてアップしたりして、時間を充分に活用したのちに、ふたたびTOHOシネマズ渋谷へ。

 本日の2本目は、リドリー・スコット監督があの『エイリアン』に登場したガジェットを敷衍して製作、人類の起源を探る船が遭遇した事件を描くSF大作プロメテウス(3D・字幕)』(20世紀フォックス配給)。正式公開を前にした、一夜限りの先行特別上映です。

 あまり宣伝では『エイリアン』の前日譚であることを謳っていないのですが、当然という気がします。ちゃんとその流れを汲む要素が盛り込まれていますが、これはクリーチャーの脅威を描くSFホラーというより、人間の探究心が辿る末路を描くことにこそ焦点がある。謎をちりばめるだけちりばめて、けっこう放り出されているんですが、そのあたりの解釈を愉しむ余地が多いのも特徴。決して明快な作品ではないのですが、噛み応えのある娯楽作品だと思います。轟くばかりの音響もなかなかで、なんか本公開後にもう1回観てもいいような気がする。

 上映が終わると大急ぎで劇場を離れ、小走りでシアターN渋谷に向かう。既に整理番号順の入場は終了していましたが、上映にはちゃんと間に合いました。

 というわけで、ハードな1日のトリを飾るのは、怪談新耳袋殴り込み!劇場版<北海道編>』(KING RECORDS×Astaire配給)、初日舞台挨拶つき上映。

 挨拶では、お馴染み新耳Gメンの面々が、北海道編の撮影の過酷さをやたら強調してましたが……確かにこれはきつい。夏場に上映する必要から、ロケを2月に行ったのがそもそもの間違いなんですが。怖いから死にそうなのか寒いから死にそうなのか解らないような映像は、これまでよりも観ていて堪えるものがあります――相変わらず基本的には笑いが支配してますが、のっけから某キ○ガイ作家の指示に基づいて誕生した新隊員の存在もあって、笑っていられない怖さも滲んでいる。怪奇映像の収穫、という意味では決して大豊作とは呼びづらいのですが、ある意味ではシリーズ中いちばん怖い1篇と言えましょう。

 あまりに洒落にならないので、先週同様のお清めの塩に加え、青木監督手ずから清酒を振るまい、二段構えで対策を講じておりました……だったらそもそも新隊員連れてくんなよ、という気がしますけど。

 渋谷に到着したのが9時半頃ですから、およそ14時間ほど滞在していたことになります。充実してはいましたが、さすがにヘロヘロになって帰途に就きました……。

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