結果的に3本ハシゴ、とも言える。

 このところ諸般事情でなかなか映画館に行けません。許される範囲でどーにか足を運ぼうとしてますが、公開終了ギリギリのタイミングとか、気になっている作品の封切り当日とかに限られがちです。今日は今日で、とりあえず初日に観ておきたかった作品があり、取り漏らしていた公開中作品とうまい具合にスケジュールが噛み合ったため、TOHOシネマズデーであるのを幸い、さっさと予定を決めてしまってました。

 それだけに集中すればいいのに、しかし一昨日ぐらいから、未鑑賞のブルーレイが1枚、どーしても気になってしまって、切れ切れでもいいや、と観はじめてしまった。時間は限られているので、最初30分、きのう1時間、そして本日午前中に1時間足らず、と変則的なかたちとなってしまいましたが、どうにか観了。作品は、ポール・ハギス監督がフランスのヒット作『すべて彼女のために』をラッセル・クロウ主演でリメイクした2010年作品スリーデイズ』(GAGA配給&映像ソフト発売)。この監督のファンを自認していたくせに、公開当時どーしても観ることが出来ず、発売時にブルーレイ版を購入しました……というのに1年近くほったらかし、というのに自分で胸を痛めていたのです。あんまり評判は耳にしなかった作品ですが、やっぱりポール・ハギス監督はさすが。サスペンスとして娯楽色を強めつつも、人物像の掘り下げや展開のリアリティが研ぎ澄まされていて、見応え充分。やっぱり劇場で観ておきたかった……きっとそのうえでブルーレイも購入したでしょうし。

 そして夕方、自転車にてTOHOシネマズ西新井へと赴いて、現在公開中の作品を鑑賞。

 1本目は、ニコラス・ケイジ主演によるアメコミ・ヒーロー作品の第2作ゴーストライダー2』(松竹×Pony Canyon配給)

 ブログを遡っていただければ解る通り、わざわざ前作を予習の上鑑賞したのですが……その必要はなかった。ニコラス・ケイジが主演であることや、“ライダー”の基本設定が一致しているくらいで、他はけっこう変わっている。むしろ新たに仕切り直そうとした、というくらいのイメージ。なので、“続篇”として眺めると失格に近いのですが、しかしモチーフの新たな活かし方、という意味では巧い。『アドレナリン』を作ったコンビ監督が手懸けているだけあって、“ライダー”やアクション描写、映像の組み方が飛んでいて、私としてはそれだけでかなり満足。

 こちらの終了時間が19時10分だったのですが、2本目の開映時刻も19時10分――そう、ぶっちゃけ、この見事な時間割があったからこそ、今日はあえてハシゴを選択したようなものです。これがなかったらきっと2本目はTOHOシネマズ日劇で観ていた。手続の都合上、2本目のチケットはいったん入口まで戻ってもぎってもらわないといけないので、当然ながら次の上映作品のスクリーンに入ったときにはもう予告篇が始まっている。同じ小屋、しかもスクリーンの距離が近いからこそ出来る荒技です。

 そんなこんなで鑑賞した2本目は、あの不運な男が今度はロシアでトラブルに遭遇する、シリーズ第5作ダイ・ハード/ラスト・デイ(字幕)』(20世紀フォックス配給)。出来ればこっちも旧作の復習をしておきたかったのですが、思いついたのが最近過ぎて間に合わず。

 ヒットシリーズであるが故の潤沢な予算とスキルがあってこそ許されるアクション・シーンが無数にあるので、それだけで充分、といや充分なんですが……正直、シナリオの粗が多い。日本人としては終盤に登場するモチーフのあまりにも現実を知らない描写に苛立ちますが、それを除いても、計画があまりに乱暴すぎ。ただ、観ているあいだあんまりそれが気にならないのは、めったやたらと派手なアクションの数々に加え、お馴染みジョン・マクレーンの振る舞いと、息子とのやり取りが愉しいからでしょう。ストーリーよりも大作ならではのど派手さと爽快感が欲しい、というなら、基本的に不満は抱かないはず。

 どちらも自信を持ってオススメの傑作、とは言いませんが、ある種の“ボンクラ”作品を好むひとには満足度の高い作品でした――つまり私としては文句なし。午前中に観た『スリーデイズ』も含め、自分好みの作品に浸れた1日でありました。

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