対象年齢を間違ってるんじゃ……

 4月にはフリーパスを発行して、TOHOシネマズで観まくる予定でおりますが、その前にどうしても試しておきたいものがありました。TOHOシネマズのオンラインチケット“vit”では、いままでシネマイレージカードのポイントによる無料鑑賞でのチケット発行は出来なかったのですが、先日から可能になった。『クラウド アトラス』を観た段階でいっぱいになったので、今週あたり、尺が短めのものを選んで、ネットでの無料鑑賞注文を試してみよう、と思っていたのです。

 当初はこの時期恒例の某アニメにしよう、と考えていましたが、そっちはちょうど春休みで、いつ行っても混んでいるらしい。春休みが過ぎると回数が一気に減りそうな不安もありますが、とりあえずもうちょっと様子を見るとして、ではシネマイレージが貯まらなくても惜しくない程度の尺で都合がいいのは……と捜してみると、ひとつだけちょうどいいのがあった。特に注目していなかった作品なのですが、よくよく情報を調べると、個人的に気になる要素がある。しかも、かかっているTOHOシネマズ西新井では今週いっぱいで終了らしい。どーせ気になったのなら劇場で観ておかねば、と急遽決定して、18時過ぎにお出かけ。

 何を観たのかというと、『プレヒストリック・パーク』など、未知の生物を再現した映像作品で評価を得たシド・ベネット監督が、ジャングルの奥地で密かに生き延び、独自の進化を遂げていた恐竜たちを発見した映像、という体裁で撮ったファインディング・フッテージ・スタイルの冒険ドラマダイナソー・プロジェクト』(SYNCA配給)

 恐竜自体にはそんな関心はないんですが、私が注目したのはファインディング・フッテージという様式。『トロール・ハンター』の例を挙げるまでもなく、このスタイルは冒険ものや、未知の生物、出来事との遭遇、という題材を活かしやすい。案の定、本篇もそういう意味ではなかなかのクオリティ。ただ、どうも監督が低年齢層の鑑賞を想定して製作したようで、ストーリーがかなり単純明快なのです。それ自体はいいんですが、恐らく主観視点撮影というスタイルがまだ映画マニアにしか通用しづらいせいもあって、低年齢層を狙っていることが伝わっていない感がある。座席にいるのはどー考えても中高年メインなのに、ポケモンとかドラゴンボール、怪盗グルーの新作、といった明らかに子供向け作品の予告篇ばかりかかる。そのくせ上映時間は19時20分スタートの1回のみ。春休みで、他にメジャー作品が目白押しのなかに突っこまなければいけない、という不利があったにしても、こうチグハグでは客がつかないのも道理でしょう。なんだかもったいないなー。

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